世界的なワイン産地として知られるフランス南西部ボルドー地方で、4月末に霜が発生し、ブドウの収穫量が約半分に減る恐れがあると、ワインの業界団体が明らかにした。ロイターによると、被害総額は日本円で約1237億円から2474億円にのぼるという。
ブドウ生産量が約50%に
ボルドー・ワイン生産者協会の会長・ベルナール・ファルジュ氏によれば、ボルドーだけでなく、コニャック、ベルジュラック、ロット・エ・ガロンヌ地方も被害を受けた。被害は霜によってダメージを受けたつぼみが、どの程度再生するかによってかわるという。特にボルドー地方のダメージは大きく、一部のシャトーでは畑のほぼすべてが被害を受けたという。そのため、ボルドー地方のブドウ収穫量は例年の約50%になるという。
今回の霜による収穫量減少によって、下請け業者も含めると10億から20億ユーロ、日本円にして約1237億円から2474億円の被害総額となると見積もられている(ブルームバーグ調べ)。10億ユーロは過去25年で最大の被害額となる。被害を受けた生産者たちは、ろうそくやヒーターを使用したり、ヘリコプターから温風を送ったりするなどしてブドウを少しでも救おうと努力している。