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NISAを活用するのは長期投資だけとは限らない

NISA は一般的に長期運用を前提とした活用が謳われていますが、この10年間の株式市場を見ると値動きが激しく、必ずしも長期保有が有利とも言えない現実があります。そのことを踏まえた上で、NISAの活用タイプを上げると以下の様になります。

l  株式を保有したら、短期的な値動きは無視して長期間保有し、配当や優待を受け取りながら長期的な値上がりを非課税期限いっぱいまで保有するタイプ。
l  比較的低リスクのREITなどで分配金も期待するタイプ。
l  株式を購入して、値上がりしたらすぐに利益確定して5年の非課税期間満了を待たずに短期間で売り抜けるタイプ。

今回は、三番目のNISAを活用した短期運用について確認しておきましょう。


NISAで長期運用が勧められている一般的な理由

NISAで運用できる期間は5年間で、ロールオーバーを加えれば10年間ですが、途中で売却した枠を再利用する事が出来ません。そのためNISAでは、一般的には値動きが小さく安定して長期的に値上がりする商品で運用することが良いとされています。例えばNISAに適しているとして勧められるのは、投資信託でしょう。本来であれば複数の株式などに分散投資してリスクコントロールを行うべきですが、NISAの100万円枠があるため、難しいところがあるためです。それを投資信託にすれば限度額内で複数の債権や株式にバランス良く投資されることになります。しかも自分で資産配分を常にチェックして売買する必要がないので、投資活動に専念する必要もありません。

以上の様に、NISAでは一般的には長期運用が向いているとされているのです。


NISAをあえて短期運用に活用するとは

しかし誤解されやすいのは、NISAを活用するからといって、期間いっぱいに運用しないと非課税のメリットが得られないと、なんとなく思ってしまうことです。前述しました通り、現在では長期運用がかならずしも有利であるとは保障されません。逆に、5年間待たなくても、利益が出ている内に確実に利益を得ておくという戦略も十分に成り立つのです。昨今の相場では、短期間で数割から数倍以上にまで値上がりする銘柄もあります。5年後の数パーセントの利益獲得の可能性を期待して値下がりリスクを抱えたまま待っているよりも、値上がりしたらハイリターンをすぐに確保してしまう方が非課税のメリットを生かせるという考え方もあります。

特に短期で値上がりした投資対象は、長期では大きく値下がりするリスクもあることを忘れてしまいがちです。特に2倍や3倍のリターンがある投資対象は2倍や3倍の損失もあり得ます。ですから利益が出たら確定してしまう方がリスクを回避出来る場合があるのです。しかし「もったいない」を信条としがちな私たち日本人は、つい、非課税期間が「まだ残っているからもったいないような気がする」と利益を逃してしまうことも多いでしょう。とはいえ、NISAといっても投資に変わりはないのですから、利益獲得に敏感である必要があります。


NISAで短期運用するコツ

これまで株式投資をして来られた人であれば、恐らく得意な銘柄や業界といったものをお持ちではないでしょうか。そうであれば、専門家たちや投資関連専門誌などが推奨している銘柄に拘るよりも、ご自身が得意とする、つまりこの先の値上がりが予想しやすい銘柄を狙う方が良いかもしれません。証券会社のサイトでは、利用者が選んだ銘柄を常にチェックできるように登録する機能がありますから、そこにご自身の得意銘柄を登録してチャートやニュース、あるいは財務状況やアナリストの評価などを参照しながら割安タイミングを狙うと良いでしょう。

次に見極めたいのが売りのタイミングです。目論み通り値上がりしていったとき、さらに上がるのかどうかが予想できないために売り損なって損を出してしまった、という事は可能な限り避ける売り方を工夫しなければなりません。特に急上昇した後は、急下降する可能性が高いですから、値動きから目が離せなくなってしまいます。そこでお勧めなのは、逆指値での売りを指定しておくことです。例えば、100万円で買った株が140万円に値上がりしたとき、まだ上がれば売らない方が良いですが、急落したら利益確定の機会を逃してしまいます。そこで140万円になった時に、例えば130万円になったら売ると逆指値で指定しておくのです。もし急落を始めたらすぐに自動的に売られますし、さらに上昇した場合は保有したままになります。そして150万円に上がったら、再び140万円で売る逆指値を指定しておくのです。この様な急落に引きずられることを避ける運用方法は、NISAに限らず利用できます。


NISAで短期運用する際の注意

以上の様に、NISAであえて短期運用するメリットや方法を紹介しましたが、NISAに限らず短期運用する際にはいくつかの注意が必要です。それはまず、運用する資金が生活と切り離された資金であることです。生活に影響がある資金では、売買判断を冷静に行えません。
次に投資経験があることです。初心者はやはり冷静さを失いがちです。また、既に述べました様に、得意銘柄や業界といったものを持っている方が銘柄選びに有利です。そしてこれも経験が必要ですが、ご自身の得意な売買ルールや損切りルールを持っていることです。

BY shigezoh:米欧のロシアへの制裁で、日本の電気料金が上げるとみているライター