史上最悪の粒子状物質が朝鮮半島を覆っている。
粒子状物質とはPM10、PM2.5のことで、5月9日付で聯合ニュースが報じている。
近年、韓国では季節に関係なく粒子状物質の濃度が上がっているが、中国から黄砂が飛来する2月から4月にかけて粒子状物質はさらに増加する。黄砂が大量に飛来した5月6日から7日には大気中のPM濃度が「非常に悪い」レベルに引き上げられた。多くの地域でPM10の濃度が年平均基準値である1立方メートル当たり50マイクログラムの3倍の150マイクログラムを超え、ソウル近郊の京畿道・安山では5月6日のPM濃度が650マイクログラムに達した。
雨上がりですら青く澄んだ空を見るのは難しいと市民がため息をつく昨今、マスクや空気清浄機を買い求める人が急増しており、健康を守るため価格より品質を重視する傾向が顕著になっている。
PM対策商品の売上が急増
コンビニエンスストア大手のCUでは、2017年4月1日から5月7日の間のマスクの売上高が前年同期比84%増となり、5月6日から7日には対前年比446%増を記録した。ティッシュや手指消毒剤、口腔ケア用品なども売れている。
スーパー大手のイーマートは、2017年5月1日から7日までのマスクの売上高が前年同期比102.3%増となり、空気清浄機の売上も4月は前年同月比233%増で、5月初旬には前年同期の4.5倍に達した。大手家電量販店のロッテハイマートも4月の空気清浄機の売上は前年同月の2.5倍で、現代百貨店は56.8%増と軒並み増加している。
インターネット通販でもマスクや空気清浄機が飛ぶように売れている。インターネットショッピングモールTMON(ティーモン)では、食品医薬品安全庁の規格に適合したマスクの売上高が4月には前年同月2.1倍となり、5月1日から7日には前年同期の7.6倍となった。一般マスクの3倍以上の値段で売られている規格適合マスクに人気が集中している。インターネット通販の11番街でも4月1日から5月7日の空気清浄機の売上が前年同期の3倍に達している。
マスクや空気清浄機に加えて、衣類乾燥機や空気清浄効果があるとされる植物なども売上が伸びており、関連商品の売上高が急増している。