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相続する(相続・承継)
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プライベートFPオンラインより

資産形成の先に待つ相続、「残すための資産形成」をするには

相続税は日本の税制の中では負担が大きくなるものの一つです。生涯をかけて築きあげてきた資産を少しでも多く残すために、今までの増やすための資産形成とは異なった、「残すための資産形成」を生前からしっかりと準備をしておく必要があるでしょう。今回はそんな相続税の概略と、相続税を適切に抑えるための有効な対策をご紹介します。

相続税の負担はどれくらい

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(写真=David Pereiras/Shutterstock.com)

2015年1月1日に相続税の基礎控除額が改定され、「3,000万円+600万円×法定相続人の数」が基礎控除額となりました。例えば夫が亡くなり、妻と子2人が相続する場合は、現金、有価証券、土地などの課税対象額が4,800万円を超えると、越えた部分に課税されることになります。仮に上記の例(相続人:妻・子2人)で課税資産が2億円だった場合、総額1,350万円もの相続税の納付が必要となる計算になります。

また相続税は資産額に応じて税率が異なります。引き継ぐ資産が多ければ多いほど税率は高くなり、10%から最大55%まで課税されます。金額によってはおおよそ半分もの資産を納税しなければならない可能性があるということです。

基礎控除額の引き下げにより、今まで課税対象ではなかった方も課税対象となる可能性が高まっており、いまや相続税は多くの方にとって身近な問題です。大切な資産を少しでも多くご家族に残すためには、相続税を抑えられる様、有効に制度を活用した資産形成を事前に行っておくことが必要でしょう。

どのような形で相続すれば減税につながるか

相続税を抑えるためには、「課税対象金額を下げること」が必要です。わかりやすい例としては、贈与を行い、相続財産自体を直接減らす方法があります。贈与税は贈与を「受けた側」が支払う税金で、毎年「110万円」の基礎控除があります。

つまり毎年5人の推定相続人に110万円ずつ贈与を毎年行った場合、「110万円(基礎控除額)×5人=550万円」もの金額を毎年、相続資産から減らすことができます。ただし贈与された資産のうち3年を経過せず相続が発生した場合については、相続財産に加算されてしまうため注意が必要です。

また相続税のうち、被相続人の死亡によって取得した生命保険金や損害保険金について、被相続人が保険料を負担していた場合、「500万円×法定相続人の数」が非課税となる「死亡保険金の非課税限度額」が定められています。相続人が5人いる方がこの制度を活用した場合、「500万円(非課税限度額)×5人(相続人の数)=2,500万円」を非課税で引き継ぐことができます。

上記のような一般贈与や保険を活用する方法以外にも、教育資金贈与や不動産を活用する方法など相続税を減税する方法は多岐にわたります。まずは自分にあった相続対策を知ることが大切でしょう。

海外移住は相続税減に有効か

よく相続の話では話題に上る海外移住ですが、現行制度では相続人と被相続人が海外に5年超居住していた場合、海外にある資産には税金がかかりません。つまり相続対策における海外移住は、条件を満たすことができれば「現段階では有効」と言うことができるでしょう。実際に「タックスヘイブン」と呼ばれる税金が低い、または税金がかからない地域に資産を移し長期滞在する人もいるようです。

ただし日本政府は「税逃れの海外移住」には危機感を募らせているため、今後は海外資産についても課税が厳しくなる可能性が高いと言われています。実際に財務省は、日本国籍を有する人や、海外居住が10年未満の人を対象に、海外資産に関する課税を強化する方針を検討しています。

このように、相続対策の海外移住には5年以上の期間に渡り居住するという労力がかかるうえ、今後海外資産に関する課税制度が厳しくなる可能性が高いため、相続対策として検討する場合は注意が必要でしょう。

資産の相続は早めの準備が必要

今回の記事では相続税の概略と、相続税を抑えるための有効な方法をご紹介しました。基礎控除が引き下げられたことにより、多くの方にとって相続は避けては通ることができない問題となっています。今まで築き上げた大切な資産を適切に残していくためにも、これからは「残すための資産形成」を重点的に考えることが大切です。

保有している資産や環境は人それぞれなので、まずは自分にとって有効な相続税対策を知ることが大切です。保険や不動産などの対策も元気なうちに済ませておきたいところです。生前贈与など長く続けた分減税効果の上がる方法もあるため、相続対策は早めに行っておく必要性が高いと言えるでしょう。

(提供:プライベートFPオンライン)

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