全国533銀行のうち、すでに20銀行が住宅ローンの貸出を暫定的に中止していることが分かった。CCTV系の央視財経が伝えた。記事は都市住民の大ニュースとしながらも、すぐに政策の範囲内であること、全面的な貸出中止には至らないと主張している。ただし住宅購入者にとって大問題なのは間違いない。中国の不動産市場はどうなっているのだろうか。

貸出利率上昇しして停止

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深センの高層マンション(写真=PIXTA)

最近、北京、上海、広東、深センなど一線級都市における、首套(初めての購入住宅)ローンの貸出利率は上昇していた。取引量も大きくダウンしている。それがここへ来て、第二線、第三線級都市でも同様の傾向が見られるようになった。

金融サイト「融360」の調査によると、5月の首套ローン平均利率は4.73%で、これは前月比で4.64%上昇した。前年同月比では6.29%の上昇である。また5月の最低利率は大連市の4.49%、最高は石家荘市の4.99%だった。

政府は新規ローンを前年比95%くらいに抑制したいと見られる。何も手を打たなければ110%に増えてしまうという危機感のようだ。そのため市場の変化に留意しつつ、貸出利率の上昇は容認していると見られる。

また10%以上低い優遇金利を提供する銀行もここへ来て大幅に減少している。5月は533行中12行のみで、これは4月に比べ30行減少した。

そうした基調になか、ついに一部の銀行が住宅ローンの貸出しを中止したのである。

金融アナリストの分析