今回はソーシャルレンディングのメリットとデメリットについて学びます。リターンだけでなく、しっかりとリスクも把握した上で投資にのぞみましょう。

ソーシャルレンディングのメリットは?


魅力的な利回り

ソーシャルレンディングの最大の魅力は何といっても利回りの高さ。各サービスによってそれぞれ違いはあるものの、2017年現在の業界平均利回りは約8%(年利、税引き前)。定期預金や国債など他の金融商品と比較してみても、かなり魅力的な利回りと言えるでしょう。

安定的なパフォーマンス

ソーシャルレンディングはパフォーマンスも安定しています。融資先の企業が貸し倒れを起こさない限り、投資元本が減少することは、ほとんどありません。
※1 投資初心者であっても経験者であっても投資パフォーマンスにほとんど差が生じないのが、ソーシャルレンディングの魅力のひとつです。

※1.海外向けファンドの場合、為替差損によって元本の毀損が生じることがあります。

予備知識、運用の手間が不要

ソーシャルレンディングは、株式投資やFXに比べて予備知識をあまり必要としません。日経平均や為替のように日々価格が変動するようなこともないので、管理も非常に楽ちん。

一度、投資をしてしまえば、あとは運用期間が終了するのを待つだけです。放っておいても勝手に分配金が入ってきます。忙しくて勉強時間が取れないビジネスマンや主婦の方、投資経験の少ない初心者の方に向いている投資手法と言えるでしょう。

少額からの運用が可能

最低1万円から投資が可能です。 ※2 まずは少額からチャレンジしてみて、手ごたえを掴んでから投資額を増やしていくのが良いでしょう。1万円であれば1~2回飲み会を我慢すれば捻出できる金額。仮に失敗してもそこまでダメージは大きくないと思います。お試し感覚でチャレンジできるのが嬉しいですね。

※2.サービスによって最低投資金額が異なります。

短期での運用が可能

ソーシャルレンディングの運用期間は、3カ月~1年程度に設定されている場合が多く短期間での運用が可能です。さすがに5年も10年も資金を預けるのは勇気がいりますが、半年程度であれば少し試してみてもいいかなと思えるのではないでしょうか。まずは運用期間の短いファンドから始めてみて、慣れてきたら徐々に期間を延ばしてみるのが良いでしょう。

ソーシャルレンディングのデメリットは?

一見、良いことだらけに見えるソーシャルレンディングですが、もちろん気をつけなければいけない点もあります。ここからは、ソーシャルレンディングのリスクに目を向けてみましょう。

融資先の貸し倒れによって元本の毀損が発生する可能性がある。

ソーシャルレンディングで最も懸念されるリスクは、融資先企業の貸し倒れです。お金を借りた企業がしっかりと返済をしてくれれば何の問題もありませんが、業績悪化などの理由から返済できない企業が出てきた場合、当然、投資家の元本にも影響が及びます。
現在のところ、各事業者の企業努力もあり、貸倒れの発生件数はそこまで多くありませんが ※3 、必ず一定の確率で貸倒れは発生するものと考えておいた方が良いでしょう。

ただし、そのような状況になることを想定して各社、しっかりと対策を立てています。事業者によっても異なりますが、多くは融資先との間で担保・保証に関する契約を結んでいるケースが多いです。担保、保証についての詳しい解説は”担保・保証について理解しよう”でおこないますので、ぜひそちらも読んでみてください。

※3.2015年〜2017年1月までの間で0件(クラウドポート調べ)

投資期間中のキャンセルは不可

一度、ファンドに投資すると運用期間中は資金がロックされ、途中解約することが原則できません。そのため、急に資金が必要になった場合でも、運用期間終了まで待たなくてはなりません。ソーシャルレンディングに投資する場合は、長期間ロックされても大丈夫な余裕資金の範囲でチャレンジするようにしましょう。

早期償還、延滞が発生する可能性がある。

ファンドが予定通りに償還されない場合もあるので注意が必要です。融資先が予定よりも早く全額返済してきた場合には、償還日の前であっても、投資家の元に早く償還されることがあります。

逆に、融資先が返済日の延長を希望してきた場合には、それに伴ってファンドの運用期間も延長され、予定日に資金が戻って来ないということもあります。ファンドの償還金を期待して、資金繰りや支払いの予定を立てている人は大変です。予定が大きく狂ってしまいます。

ソーシャルレンディングでは、こういった運用期間の変更は度々発生しますので、しっかりと理解した上で投資するようにしましょう。

事業者の倒産リスクがある。

ソーシャルレンディング最大のリスクは運営事業者の倒産でしょう。ソーシャルレンディング自体が新しい仕組みであるため、運営事業者についても設立から数年の比較的規模の小さい新興企業が多く、必ずしも経営状態は盤石とは言えない企業も含まれています。

万一、運営事業者の経営が悪化し倒産してしまった場合には、投資家が預けている資金が還ってこなくなるリスクがあります。

なるべく、そのような事態を避けるためにも、ソーシャルレンディングで投資する場合は、必ず複数のサービスに分散投資することをおすすめします。また、事業者の中にはホームページ上で、財務状況を公開している企業もあります。心配な方は事前にチェックしてみても良いかもしれません。

まとめ

いかがだったでしょうか。ソーシャルレンディングのリターンは大変魅力的ですが、リスクがあることもご理解いただけたことと思います。投資においては、メリットだけを見るのではなく、しっかりとデメリットも理解して納得した上で挑戦することが重要です。

次回は、ソーシャルレンディングの利回りについて学びましょう。

(記事提供= クラウドポートニュース )

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