お金の知識を高めるのに夏のボーナスは格好の機会だ。貯蓄や資産形成について関心を持つ方も増えるのではないだろうか。そこで投資をこれから始めようと考える方に向けて「投資本」を4冊ご紹介しよう。
2017年話題の「iDeCo」 知っておきたい始め方
(1)『「iDeCo」で自分年金をつくる』(祥伝社 - 2016/12/24)
――著者:朝倉智也
17年1月からほとんどの人が個人型確定拠出年金に加入できるようになった。長期投資を前提に一定額を毎月積み立て、複利のメリットを享受できる私的年金制度だ。
積立金額には上限があり、払戻し時期にも制限はあるが、NISAと同じようにキャピタルゲインやインカムゲインには税金がかからない。
実はそれ以上に大きいメリットが、年間の積立額を年間所得から控除できること。所得控除することで、所得税と住民税の節税効果が享受できる。年収300~400万円の人が毎月上限の2万3000円を積み立てると年間4万円程度の節税になる。毎年これだけの節税効果があるのは大きいし、複利効果もあるのでNISAを凌ぐ。
投信情報を発信しているモーニングスターの朝倉智也氏が書いたこの本でiDeCoはマスターし始めてみてはいかがだろうか?
(2)『はじめての確定拠出年金』(日経文庫 - 2016/10/15)
――著者:田村正之
元日本経済新聞社の証券部や日経マネーの副編集長を務めた田村正之氏が書いたiDeCo本。今年の法改正でほぼ現役世代の全員が加入できるようになった。はっきり言って税金が安くなる確定拠出年金を始めないと損だ。
優遇税制をフル活用し「老後貧乏」を防ぐためには早くスタートするしかない。加入方法などなどの基本および金融機関の選び方や節税効果などiDeCo制度を最大限に活かす方法を解説している。うまくiDeCoを活用すれば老後資金を940万円も上積みすることが可能なようだ。