Amazonの自動車仲介
Amazonが幅広くビジネス展開していることは説明してきた通りだが、自動車仲介にも手を伸ばしている。現状としてはまだそこまで土壌が確立されているわけではないが、水面下では徐々に準備が進んでいるようだ。
そこで今回【第6回】では、Amazonが自動車仲介ビジネスのためにどのような動きを見せているのかを解説していく。
欧州で専門チームを結成 本格運転に向け準備中
数年前から中古車販売や部品販売 で自動車販売市場に進出していたAmazonだが、2016年11月にはイタリアの人気自動車メーカー、フィアット・クライスラーと提携し、「フィアット500」「フィアット・パンダ」などの仲介サービスをイタリアで試験的に行っている。
Amazonが消費者とディーラーの橋渡し的役割を果たし、契約が成立すれば少額の仲介手数料を徴収するというシステムで、2017年末までを試験期間としていた。
またスペインの大手自動車メーカー、セアトとも、同様の試験サービスをフランスで実施すると報じられていたほか、英国を含むその他の欧州市場への進出を視野に、ブリュッセルで専門のチームを立ち上げたようだ。
2017年3月には元国際コンサルティング企業、オリバー・ワイマンの自動車部門責任者を迎え入れるなど、事業拡大に向けた動きが活発化している。