過去3年にわたりルクセンブルク政府とAmazon間の優遇税制について調査を行っていたEUは「国家補助規制に違反する行為」と見なし、Amazonに3億ドルの追徴課税支払いを命じた。

EUはマクドナルドにも同様の法人税回避に関する調査を行っているほか、アイルランド政府にはAppleから145億ドルの追徴課税回収を命じている。こうしたEUの多国籍企業租税回避強化は様々な波紋を投げかけている。

2006年から8年間「利益の4分の3が未納」と判断

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(写真=Thinkstock/Getty Images)

EUの規制当局は調査の結果、「違法な税優遇が実施された2006〜14年にかけて、Amazonは利益の4分の3を納めていない」との判断を下した。「同じ税制の対象となるほかの企業と比べ、わずか4分の1しか納税していなかった」ことになる。

Amazonは2004年、Amazon EU Sarlを設立し、EU圏での運営を独立させた。EU SarlはEU圏内の親会社に知的財産使用料を納めているが、この親会社自体は有限責任組合であるためルクセンブルクの法人税の対象にならない(CNBCより )。

さらには2014年、EU圏での運営法をEU委員会の管轄外に移行させている。ルクセンブルクにホールディング・カンパニーという名称のペーパー会社を設立し、同国の子会社から利益を流していたという。多国籍企業にありがちな、移転価格(企業グループ内での取引で自由に設定できる価格)を利用した税金逃れ目的かと推測される。

Amazonはこれを事実無根と反論し、「EUの判断を検証後、法的な選択肢を考慮する」と争う構えだ。