ドイツ銀行がウェルス・マネージメント事業の活性化に向け、デジタル部門に6億5000万ユーロ(約805億9862万円)の注入と100人の新規雇用を行うことが分かった。

主にアジア太平洋地域の超富裕層顧客拡大を意識した動きで、各顧客の需要に合わせた情報発信やポートフォリオのリスクチェックのデジタル化を計画している。

削減と投資を組み合わせた合理的な戦略

ドイツ銀行,ウェルス・マネージメント,アジア
(写真=Thinkstock/Getty Images)

ウェルス・マネージメント市場にもデジタル改革の波が押し寄せている近年、ドイツ銀行も時代の需要に対応しようと様々な新しい試みに挑戦している。

国際部門責任者、ファブリジオ・キャンペリ氏は今回の投資が、「高度成長市場に真新しい関係を生みだし、デジタル化を望む顧客の需要を満たす」有意義な改革であることをアピールしている。

デジタル化への移行にともない金融機関の大型リストラが続く中、新たな人員を補充するという動きはポジティブな風を感じさせる。

しかしドイツ銀行は2015年以降、世界の従業員総数の9%を削減する大規模な組織再編を継続しており、上級従業員の変動報酬の大幅カットなども実施中だ。2017年3月には新株式の発行などで85億ドル(約9432億4500万円)の資金調達に成功した。

「削るところは削り、増やすべきところは増やす」という合理的な戦略から、ウェルス・マネージメント事業とデジタル改革にかける意気込みが伝わってくる。

アジア圏のウェルス・マネージメントは成長株?撤退する欧米銀行も