ネット上で話題になった質屋アプリ「CASH」。自分が保有する服やスマホの情報を入力して写真を送れば、すぐに査定され、現金が支払われるサービスだった。6月28日にリリースされたが、利用者数が想定を大幅に上回り、翌29日にはサービス停止になってしまった。目新しいサービスに利用者が殺到した事が原因だが、サービス自体の問題点も挙げられている。ネットでは話題になったが、詳しく知らないという人も多いだろう。経緯をおさらいしておく。

必要なキャッシュをいつでも、どこでも、瞬間的に

話題のネットサービス,アプリ
(画像=プレスリリースより)

「CASH」のキャッチコピーは「必要なキャッシュをいつでも、どこでも、瞬間的に」と付けられている。その言葉通り、自分の持ち物をアプリを通じて査定し、すぐに現金を受け取る事が出来る。オンライン質屋と呼ぶべきサービスである。

アプリ上で査定したい品物の情報を入力し、写真と併せて送信する。すると、すぐに査定額が表示されるので、キャッシュに替えるかどうかを選択する。キャッシュに替えた場合は、銀行振込かコンビニ受け取りにより、すぐに手元に入る事となる。利用者は2カ月以内に返金するか、登録した品物を手放す事により取引が完了する。

「CASH」の特徴は与信のいらない小口融資の役割を担っているところである。通常、融資を行う場合は与信審査が必要となるが、同サービスは携帯番号認証を行うのみであり、基本的には身分証明書の提示も必要無い。同サービスは質屋と同様に品物を担保にする事で、その手間を省いているのである。査定額の上限は2万円となっており、高額商品を担保にしても、受け取れる金額は限られる。また、どんなものでも担保となるわけでは無く、スマホや服、装飾品等、中古マーケットが整っている物に限られる。

キャッシュを返す場合には、受け取ったキャッシュに加え、15%の返金手数料が発生する。商品を送る場合は、手数料は掛からず、自宅まで集荷する。

サービス開始1日足らずでキャッシュ総額は3億6630万円