テクノロジーの進化に伴い、学力・能力試験や入学試験を含む「試験」という概念が変化して行くのではないか?という説が浮上している。

例えば音声起動技術による口頭で質問・回答できる試験制度の採用や、デジタル化で学習履歴を分析・測定することで試験自体を廃止するなど、学習環境が大きく様変わりする可能性が出て来た。

採点作業もなくなり、労力の節約にも貢献

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(写真=Thinkstock/Getty Images)

日常的な学習にインターネットが欠かせない時代となったにも関わらず、典型的な試験には今でもアナログな手法が用いられている。あらかじめ決められた試験日に生徒や受験生が教室、あるいは試験会場に向かい、席に着いて時間内に紙に書かれた問題の解答を鉛筆で書きこんで行く。

「テクノロジーで教育にさらなる改革を起こす」というアイデアは、過去数年にわたり議論されているテーマだ。

筆者が最も興味を惹かれるのは、Amazonの開発したAI(人工知能)アシスタント「Alexa」に代表される音声起動技術の採用だろうか。

すでに家庭での学習で音声起動技術を利用している生徒もいる。それならば音声起動技術を試験に採用するという発想も、決して不自然なものではないだろう。AD(紀元)1000年、インドの某大学では口頭入試を実施していたというが(ガーディアン紙より)、これこそ音声起動技術を試験に採用するという現代の発想と共通するものかと思われる。

試験場で生徒に与えられるのは紙と鉛筆ではなく、自分の思考力と声だけ。従来の試験では欠かせない採点作業といった余分な労力も省かれる。

あるいは答案用紙の代わりにタブレットなどのデバイスを採用するだけでも、効率性と透明性の向上という点で大きく貢献するはずだ。すでにオンライン試験などを実施している教育機関も見かけるが、全国統一試験のような大規模なものにも採用することで、新たな学習環境が生みだされるだろう。

各生徒の学習履歴をデジタル化すれば、試験は不要になる?