「デパート友の会」というものをご存知だろうか? デパート離れの進む昨今、この言葉に耳慣れない人もいるかもしれない。
「デパート友の会」とは、各デパートが提供する積立制度のことを指すことが多く、一般的には、毎月一定額を積み立てると1年後の満期時には、12カ月分の積立額に1カ月分がプラスされた額面の商品券やプリペイドカードなどを受け取れる、というシステムになっている。
「デパート通いが趣味のマダムが利用する……」というイメージを持つかもしれないが、複利計算で最大15%という「高金利商品」として、最近では男性の人気も集めている。
利回り15%の高金利商品としての一面も
三越・伊勢丹・岩田屋・丸井今井共通の「エムアイ友の会」を例に仕組みを説明しよう。
「エムアイ友の会」での月々の積立金額は5000円~5万円まで、期間は6カ月間か1年間となっている。金額と期間の異なる全6パターンから最初にコースを選ぶのだが、月々1万円を積み立てた場合、1年間で合計12万円の支払いとなり、受け取れる商品券や商品カードは、1カ月分の積立金1万円がプラスされ13万円分となる(6カ月コースの場合、月々5000円、計3万円の積立金に2000円のボーナスが付く形となる)。
これを利回りに換算すると、13万÷12万=1.083%で年間8.3%の金利。月々の積立金額に金利がつくので、複利では約15%分の金利がつく計算だ。これは、銀行の定期預金などと比べると大変おトクな「高金利商品」ということになる。
また、定期預金など多くの預金商品と違い非課税というのも魅力的だ。たとえば、年間0.025%の金利の1年もの定期預金に100万円を預けた場合、250円の利息がつくが、そこから税金として20%が引かれて200円となる(2037年末までの約20年は復興特別所得税も上乗せされるため、税率は20.315%となる)。
100万円預けてわずか200円とはさびしい話だが、デパート友の会の積立なら預金ではないので税金は引かれない。しかも金利は15%である。