クラウドファンディングは年々存在感を増している。2014年に政府によるクラウドファンディングの環境整備(金融商品取引法の改正)が行われ、クラウドファンディングの市場規模は、ますます成長が見込まれている。改めてこのクラウドファンディングの仕組みが世の中にもたらす価値について考えてみよう。

クラウドファンディングとは

(写真=Olivier Le Moal/Shutterstock.com)
(写真=Olivier Le Moal/Shutterstock.com)

クラウドファンディング(Crowdfunding)とは、主にインターネットを通じて不特定多数に資金提供を呼びかけるものだ。「人々」や「一般大衆」を意味する「Crowd」、資金調達を意味する「Funding」を組み合わせた造語である。インターネットを通じて、資金の借り手と資金の出し手をマッチングさせる仕組みを指す。クラウドファンディングは大きく「購入型」「寄付型」「投資型」に分けられる。起業家にとっては、比較的容易に資金を集められるというメリットがあること等から、現在注目を集めている。

拡充するクラウドファンディング市場

クラウドファンディングによる資金提供のあり方はそれぞれであるが、総じていえるのは、資金調達や出資がより身近になったということだ。基本的にインターネットを通じて提供されるため、より早く、より多くの人に資金提供を呼びかけることができる。

インターネットの普及に伴って、近年クラウドファンディングの利用は増加している。総務省の報告書『IoT時代における新たなICTへの各国ユーザーの意識の分析等に関する調査研究の請負(平成28年)』によると、日本におけるクラウドファンディングの認知度は49.8%だ。一方、中国では92.7%、米国では73.7%であり、諸外国と比べると、日本のクラウドファンディングの認知度は低いが、それだけ伸びしろがあるともいえるだろう。

世界銀行の発行のレポートによれば、世界のクラウドファンディング市場は、2015年度で約344億ドルとされ、2020年までに900億ドル規模にまで成長するといわれている。

想いだけでは商品はできず、お金だけでも商品はできない

クラウドファンディングによって資金調達がより身近になることで、魅力的なプロジェクト・サービスだったにも関わらず、資金不足によって実現できなかったプロジェクト・サービスを世の中に提供することができるようになった。いかに新しく画期的なアイデアや社会貢献性の高い事業であっても、それだけで具体的な形にすることは難しい。なぜなら、いかに新しく画期的なアイデアや社会貢献性の高い事業であっても、開発費や人件費、マーケティングコストなどの費用がかかるからだ。

購入者(資金提供者)とプロジェクト・サービス提供者(資金需要者)を結びつけるサービス

前述の通り、資金はあるものの、実行力や具体的なアイデアがない、実行できるだけのスキル・資金が足りない、このような人々を結びつけるのがクラウドファンディングである。資金需要者と資金提供者それぞれの過剰部分と不足部分を相互補完し合うのだ。

資金提供者がビジョンに共感すれば、自分が応援したい選手をオリンピックに出場させるため、海外遠征を手助けする資金提供などのような、資金提供者が関心のあるプロジェクトへ資金提供をすることが出来る。

クラウドファンディングは新しい資金調達市場を形成する

伝統的な資金調達方法としては、銀行の借り入れや株式上場、社債の発行などがあるが、いずれも個人や中小零細企業にとってはハードルが高い。しかし、クラウドファンディングの登場で、金融機関を通じてだけではなく、多様な資金調達が可能になった。多様な資金調達を可能にするという、クラウドファンディングの側面が今後、強調されることになれば、プロジェクト・サービス内容は、より独自性かつ魅力的であることで求められることになるではないだろうか。

(提供: みんなの投資online

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