老後にお金がないのは不安なものだが、自宅を活用して資金調達する方法がある。今回はいくつかある自宅活用の中で、「リースバック」に焦点を当てて解説する。

リースバックとは?

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(写真=PIXTA)

リースバックとは、自宅などの不動産を売却するが、当該不動産について再び賃貸借契約を締結し、売却後も元の家に住み続けることができるというものである。かつては、不動産を保有している企業がバランスシート上の資産を圧縮する手法として考えられたものだが、最近では老後資金の調達方法として注目を集めている。

定年後は収入が減り、年金が主な収入になるが、年金だけではどうしてもキャッシュが不足する。そこで、自宅等を売却してその代金を受け取りそのお金を老後資金として利用するのが「リースバック」だ。リースバックの場合、リース料を支払う必要はあるが、自宅に住み続けることができるので、引越の手間がなく、近所の目も気にならない。特に自宅を相続しなくてもよい人は買戻しをする必要がないので、まとまった一時金が必要な場合にはメリットが大きい。

定年後は収入を得ることはなかなか難しく、かといってお金を使うのがもったいないからと家に引きこもっていてもしょうがない。リースバックを利用して自宅に住み続けながら、現金を手にして、旅行や趣味を楽しむという老後も1つの選択肢としてありだろう。

リバースモーゲージとの違い