組織には人材マネジメントが欠かせません。従業員ひとりひとりの活躍が事業に直結しやすい中小企業はなおさらです。人材マネジメントの概要、大企業と中小企業の環境の違い、取り組みのポイントをまとめました。

(写真=Syda Productions/Shutterstock.com)
(写真=Syda Productions/Shutterstock.com)

人材マネジメントとは

人材マネジメントとは簡単にいえば、人材を最大限に活かす取り組みのことです。人材マネジメントに関わる業務は多岐にわたります。採用、教育、人事異動、給与体系の見直し、査定、昇進、労働環境の改善、メンタルヘルス対策などがその一例です。

近年、政府主導で「働き方改革」「女性活躍の推進」が叫ばれていますが、これらも広い意味では人材マネジメントの一環といえます。

企業は人で成り立っています。大企業や市場への新規参入者との競争に勝ち、利益を確保して事業を継続していくためには、従業員の力を経営資源とみなして有効活用することが欠かせません。それを継続的に、最大限行っていくのが人材マネジメントの目的です。

大企業と中小企業の違い

人はみな違うのと同じで、人材マネジメントのあり方も企業によってそれぞれです。大きく分類しても、大企業と中小企業は組織のあり方が異なるので、違った取り組みが必要になります。

厚生労働省が発表した「新規大学卒者の事業規模別卒業後3年後の離職率の推移」を見ると、社員数が増えれば増える程、離職率が減る傾向になります。例えば、社員数が小規模の事務所の新卒入社社員の離職率は約50%を前後以上になっています。一方で、社員数が1,000人以上の事務所では離職率が20%ほどの水準であるため、乖離が見られます。

中小企業は大企業に比べて人的資源が限られています。そのため、新入社員を始めとする若手社員の管理や研修など直接業務に関わること以外のことにかけられる時間も限られています。じっくりと育成される大企業に比べて研修期間が少なくなりがちな中小企業は実務の中で経験を積むことで成長を促すことが少なくないようです。

そのため、現場の外で受ける教育が少なく、悩みを相談できない、体調を崩したといった理由で退職をしてしまうこともあるようです。せっかく入社しても定着しない状態が続くと、長期的に考えても良い人材の確保に繋がりません。従業員数が少なくても育成ができるような、より効率的なマネジメントが求められているのです。

人材マネジメントのポイント

人材マネジメントのポイントとしてあげられるのは人材構成の最適化です。そのため、「プロデューサー型人材」の育成が必要だと言われます。プロデューサー型人材とは、自社固有の業務や仕組みを理解し、高い知識と技能のレベルを持って仕事に取り組める人材のことを指します。このような人材を育てるためには、長期の雇用と啓発が重要になります。

「仕事の報酬は仕事」という言葉があります。給与や昇進などの待遇だけではなく、従業員ひとりひとりの意欲と会社の業務の関係を最適化していくことが、人材マネジメントのポイントといえます。特に新入社員は3年で一人前という言い方をすることもあります。従業員ひとりひとりが向き合い、フォローしながら自ら考え行動できる人材として成長を促すことが重要です。

大企業に負けない対策を

人材マネジメントは人を資源とみなして最大限有効活用する取り組みです。中小企業には人材定着率の二極化、Off-JTの少なさなどの特徴があり、大企業よりもむしろ効率的な施策が必要です。重視すべきポイントは、従業員の意欲を大事にし、仕事にやりがいを持たせることです。

※当記事は2017年6月現在の情報に基づき制作しております。最新の情報は各関連ホームページなどをご参照下さい。

(提供: ビジネスサポーターズオンライン

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