老後の生活資金の問題は多くの人の悩みの種であろう。PGF生命の行った「2017年の還暦人(かんれきびと)に関する調査」によると、今年還暦を迎える1957年生まれの人が考える今後の生活費は最低月20万8000円、ゆとりがある生活の為には月30万1000円となった。バブル経済崩壊後の「失われた20年」を経験した世代とあって、生活費の水準は控えめな印象を受ける。

激動の時代を生きてきた今年の還暦人、希望生活水準はやや控えめ?

還暦,生活費
(写真=PIXTA)

PGF生命は今年還暦を迎えるのは1957年生まれの世代を対象にした「2017年の還暦人(かんれきびと)に関する調査」を行った。1957年生まれの人は「しらけ世代」と呼ばれ、高度経済成長や学生運動が盛んな時代が終わったタイミングで成人を迎え、世相等に無関心な世代であると言われてきた。また、20代後半から30代前半の時期にバブル経済を経験し、その後30代後半から「失われた20年」と呼ばれる不景気を生きてきた。激動の世代を駆け抜けてきた今年の還暦人の持つ生活水準の価値観はどのようになっているのだろうか。

今年の還暦人が考える、60歳以降の生活に必要な資金について聞いてみたところ、最低限必要だと思う金額には「20万~24万円台」に27.0%と最も多くの回答が集まった。平均額は20.8万円となっている。また、ゆとりのある生活の為に必要な金額は、「30万~34万円台」の30.6%が中心となり、平均額は30.1万円であった。

配偶者の有無別に平均額を見ると、最低限必要だと思う金額は配偶者がいない場合で15.7万円、配偶者がいる場合で22.4万円となった。ゆとりのある生活の為に必要な金額は配偶者がいない場合で23.9万円、配偶者がいる場合で32.0万円である。

配偶者の有無に関わらず、最低限の生活にプラス10万円弱の余裕資金を持ちたいと考えている事が分かる。ただ、求める生活水準自体はやや控えめな印象を受ける。生命保険文化センターの「平成28年度 生活保障に関する調査」によると、夫婦2人世帯の老後生活の最低必要資金は平均で22万円となっており、今回の調査結果とほぼ変わらない。しかし、老後のゆとりの為の上乗せ額の平均は12.8万円となっており、今回の調査結果と3万円程の差がある。生命保険文化センターによると、上乗せ額が10万円未満と答えた割合は23.9%に留まっている。今年の還暦人はバブル後の「失われた20年」を最前線で経験してきた世代である。その為、生活水準の理想も控えめになっているのかもしれない。

55%が子どもに介護の負担をかけたくない おひとりさま化リスクには要注意

冒頭の調査では、今年の還暦人の家族観についての質問も行っている。子どもには介護の負担をかけたくないとの質問に対しては、全体の55.5%が「あてはまる」と回答している。
子どもがいる回答者に絞ると、その比率は70.5%にまで上がる。老後生活を考えるにあたって、切っても切り離せない介護の問題であるが、子どものいる還暦人にとっては特に重要な問題である事が分かる。

介護の問題にも関わる、老後の「おひとりさま」問題であるが、今年の還暦人の中で子供がいないか別居をしている、所謂おひとりさま化リスクを抱える人は60.1%に上る。中でも北海道・東北(65.2%)、中国・四国(69.1%)、九州・沖縄(66.0%)といったように地方圏でそのリスクは一段と高まっている。子どもに介護の負担をかけたくないと考える還暦人であるが、「おひとりさま」となるリスクにも目を向けなければならない。

また、家族関係についての調査も行われている。現在の夫婦関係に満足している人は全体の38.0%、現在の家族関係に満足している人は全体の32.0%となっている。夫婦関係、家族関係共に、満足しているのは全体の半数以下であるとの結果が出ている。老後生活を送るにあたっては、資金のゆとりももちろん重要であるが、良好な家族関係、夫婦関係も重要となろう。(ZUU online編集部)

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