還暦祝いに「赤いちゃんちゃんこ」を送る。古くから行われている日本の伝統であるが、実は贈られる還暦人には抵抗が多いようだ。そんな結果がPGF生命の行った「2017年の還暦人(かんれきびと)に関する調査」で明らかとなった。還暦人が喜ぶお祝いとは何なのであろうか。

日本の伝統「赤いちゃんちゃんこ」 今年の還暦人は興味なし?

還暦,お祝い
(写真=PIXTA)

還暦祝いに「赤いちゃんちゃんこ」を贈るというのは日本に古くからある伝統である。還の文字には、「元に戻る」という意味があり、還暦は文字通り、暦が戻るという事を意味する。本来、干支は十干十二支の事を指し、60通りある十干と十二支の組合せが一周するという意味で60歳の時に還暦を祝うのである。ちゃんちゃんことは、子どもの羽織の事であり、暦が戻った事を「生まれ変わる」と捉えている。また、赤色は魔除けの色とされる為、「赤いちゃんちゃんこ」が贈られるようになったようだ。

PGF生命は今年還暦を迎えるのは1957年生まれの世代を対象にした「2017年の還暦人(かんれきびと)に関する調査」を行った。その中で還暦祝いに関する調査も行われている。

嫌だ・抵抗を感じてしまう還暦祝いの催しについて聞いたところ、79.7%が「赤いちゃんちゃんこを着る」を挙げている。日本の伝統である「赤いちゃんちゃんこ」であるが、今年の還暦人の多くが気恥ずかしさを感じる等、抵抗を持っているようである。それに次いで挙げられたのが「マッサージをしてもらう」であるが、その比率は17.1%である。

同調査では還暦人が考える高齢者の定義についても尋ねている。その結果、今年の還暦人の考える高齢者の定義は平均で70.4歳となっている。今年の還暦人はまだまだ高齢者には程遠いと考えており、そうした意識も「赤いちゃんちゃんこ」への抵抗に繋がっているのかもしれない。

また、嫌だ・抵抗を感じてしまう還暦祝いのプレゼントについては、「夫婦ペアグッズ(ペア財布・ペア腕時計など)」が31.2%で最も多い回答となった。「記念品(似顔絵・メッセージ入り置き時計・フォトフレームなど)」の28.1%、「花束」の16.4%がそれに次ぐ。還暦祝いを贈る際は、本人の希望も確認する方が無難かもしれない。

伝統よりも実用性? もらって嬉しい還暦祝いとは?