働き盛りである30代にとって、生命保険はどれ位必要なのだろうか。営業員から勧められた商品によくわからないまま加入しているという人も多いと思うので、生命保険に加入すべきかどうかの判断基準と保険会社が勧める保険の注意点について解説したい。

生命保険に加入すべきかどうかの判断基準3つ

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(写真=PIXTA)

30代にとって「生命保険(死亡保険)に加入する必要があるか」という点については、その人の状況によって異なる。基本的には、「既婚」か「独身」かと「貯蓄が十分あるかどうか」によって判断が分かれる。

既婚の場合、配偶者や子どもに対する責任が発生するので、死亡保険に加入するニーズは高まる。一方、独身の場合には、基本的に死亡保険に加入する必要はない。もっとも、葬式代位は自分で準備しておきたいという人もいるだろうから、その場合には500万円位の保険に加入すれば十分だろう。

もう1つの基準である「貯蓄が十分であるかどうか」という点だが、保険は基本的に貯蓄が十分にない人が加入するものである。極端な話、何億円も貯蓄があるなら保険など加入する必要はない。保険というのは万が一の場合に、お金がない人が困らないように保険加入者間で相互に助け合うものだからだ。

ただ、お金がない人は保険に加入しなければならないからといって、高い保険料を支払い、生活が苦しいというのでは本末転倒なので、無理のない範囲で加入するのが絶対条件になる。

次に、医療保険に加入すべきかどうかだが、日本の社会保障制度は充実しており、医療費は3割負担で、仮に医療費が高額になった場合でも高額療養費制度があるので、毎月何十万も医療費を払うようなことはない。また、30代の場合、病気のリスクはそれほど高くはないので、加入するとしても高額の保障は必要ない。

結局、医療保険についても判断基準は貯金が十分にあるかどうかにかかってくる。何百万と貯蓄があるのであれば医療保険に加入する必要はない。逆に、貯蓄ができていない人や、病室が個室でないとダメな人、自営業の人については、医療保険を検討するのもよいだろう。

保険会社が勧める保険の注意点