ゲオは、関西大学の協力を得てスマホの画面割れによる経済損失を試算した。その結果によると「1382億円」であった。これだけスマホの画面が割れているということに驚くが、これに目をつけた保険があるので、その内容について紹介したい。

モバイル保険 年間最大10万円

モバイル保険,少額短期保険
(写真=PIXTA)

モバイル保険とは、スマホなどが壊れた場合にその修理費用を補償する保険だ。もちろん、スマホを落として画面が割れたような場合も補償される。保険料は毎月700円で、年間最大10万円まで補償される。年間最大10万円というのは、たとえば、はじめに修理代として4万円、次に2万円、3回目2万円という具合に1年間に10万円までは支払われるということだ。

この保険の対象となる機器は、スマートフォン、タブレット、ノートパソコン、モバイル音楽プレイヤー、携帯ゲーム機等で、モバイルデータ通信、Bluetooth、Wi-Fiにつながることが条件になっている。また、日本国内で販売されていて技適マークがある端末で、購入後1年以内の機器でなければならない。対象台数は3台までで、主端末の保険金の上限額は年間10万円だが、副端末の場合は年間3万円までとなる。

保険金を受け取るためには、修理をして代金を支払い、その領収書と写真などの必要書類を添付して申請する必要があるが、ホームページから申請ができるので、保険金は5営業日以内に支払われる。ただ、一旦はお金を支払わなければならないので、学生などでお金に余裕がない場合には厳しい面がある。なお、提携した修理店で修理を行う場合には、その店がモバイル保険への申請を代行し、契約者は書類の提出などの複雑な手続きは一切必要なく、修理代金の支払いも不要というサービスがある。

この保険の優れているところは、SIMフリー端末やタブレットでも故障時に補償が受けられるという点だ。ドコモ、au、ソフトバンクの大手キャリアの端末の場合、安心パックなどの有料の補償プランに加入することで破損等をした場合でも安い費用で交換できるが、SIMフリーの場合にはそのような補償はないからだ。

一方、この保険の注意点としては、端末を破損した場合、水濡れによって故障した場合、盗難の場合には補償されるが、置き忘れや紛失した場合には補償されない。また、海外にいる場合の破損や地震や大雨、台風といった自然災害による破損は補償されない。

毎月700円という料金は、そんなに高い金額ではないかもしれないが、年間だと8400円、3年間で2万5200円、5年間で4万2000円にもなる。これまで何度もスマホを落として壊しているという人については加入のメリットがあるかもしれないが、そうでない人については、費用の点から考えると必ずしも加入する必要はないのではないかと思う。

少額短期保険とは?