日本労働組合総連合会は「非正規雇用で働く女性に関する調査2017」と題した調査を実施し、その結果を公表した。調査では非正規雇用で働く女性の約半数が初めて就いた職も非正規雇用である等の実態が明らかとなっている。
非正規を選ぶ理由は「時間の融通」が最多。「正社員になれなかったから」という人も
調査は7月26日~28日にかけてインターネット上で行われ、20歳~59歳までの非正規雇用で働く女性1000名の有効回答を集めた。
学校卒業後に初めて就いた仕事(初職)の雇用形態を聞いたところ、「正社員・職員(民間企業、団体等)」が51.2%、「公務員(正規職員)」が1.4%となり、正規雇用は合計で52.6%であった。一方、「アルバイト」は21.0%、「パートタイマー」は15.5%、「有期契約社員・嘱託社員」は5.4%、「派遣社員」は3.5%、「臨時・非常勤公務員」は1.8%で非正規雇用の合計は47.2%となっている。現在、非正規雇用で働く女性の約半数は初職も非正規雇用であった事が分かった。
非正規雇用で働く理由について尋ねると、「自分の都合の良い時に働きたいから」が最も多く、全体の41.3%が回答している。非正規雇用のメリットとも言うべきポジティブな回答が最も支持される結果となった。「家庭の事情を優先しなければならなかったから」(28.2%)、「勤務時間や労働時間が少ないから」(27.0%)がそれに続いた。
ただ、労働時間別に見ると、週35時間未満の人では、「自分の都合の良い時に働きたいから」が43.7%で最も多い一方、週35時間以上の人は、「正社員・正規職員として働けるところがなかったから」が36.6%の回答を集め、最多回答となった。週35時間以上働く非正規雇用の女性は、不本意ながらも非正規雇用で働かざるを得ない人も多いようだ。