自宅でもお店でも気軽に飲むことができるようになったワインだが、ヨーロッパを中心に世界中には様々なワインがあり、種類が多すぎてどのように選べばよいか分からないという声も多い。近年ではインターネットのワインショップも増えているため、自分でワインを選ぶ場面も多くなっている。ワインにはどのような違いや特徴があるかを解説し、初心者でもワインを選べるように、それぞれのチェック項目で外せないキーワードをまとめた。

初心者におすすめのワインはどういうもの?

ワイン,選び方
(写真=Thinkstock/Getty Images)

ワインを一口飲んでみて、直感的に美味しいと思えることが大切な要素となる。世界中には様々なワインがある。生産国や生産地域、生産者、生産方法、保管方法により、ワインの味は非常に幅広くなる。

そのため、例えば保管方法が良くないワインには味の劣化が見られることがあり、ワインの味に悪いイメージがついてしまう。飲みやすく美味しいと思えるワインを選びたい場合には、フルーティーで甘口のワインから飲み始めることをおすすめする。

ワインと聞いて一番始めにイメージしやすい赤ワインは、赤色が淡いほど若く涼しい地域のワインで軽い味わい、色が濃いほど熟成された温暖な地域のワインであると言える。まず、飲む前に淡いか濃いかといった色味を確認して味わいなどと合わせてチェックするようにしよう。

また、赤ワインに苦手意識のある人は白ワインにチャレンジするのも良いだろう。白ワインには、初心者でも飲みやすい甘くてフルーティーなワインも多く、やや分かりづらいものの色の違いも赤ワイン同様に見られる。

お店やインターネットでワインを購入するときや飲食店やレストランでオーダーするときには、「軽め」、「フルーティー」、「苦味の少ないもの」と覚えて表現すると良いだろう。まずは、ワインを美味しく飲める、好きになるという環境づくりから始めることが重要だ。

ワイン選びにおけるおすすめポイント

ワインを選ぶときに必要になる要素は、「ワインの色」、「生産国や地域」、「生産年(ヴィンテージ)」、「ブドウの品種」だ。どれも重要な要素ではあるが、ワインは基本的に食事と一緒に楽しむことが多いことから、実際には料理との相性を考えることがワイン選びの第一歩となる。

例えば、肉料理は赤ワイン、魚料理は白ワインとすることが定番で、ソースがトマト系であれば赤ワイン、クリーム系であれば白ワインとすると分かりやすい。濃厚な味わいの料理であれば赤ワイン、さっぱりとした料理であれば白ワインとなるが、例えばフレンチにはフランス産のワイン、イタリアンにはイタリアのワインなど、料理の種類や原材料の産地と合わせるのが簡単でおすすめだ。ワインの飲み口を軽い、重いと表現することもあるが、こちらもこってりした料理かどうかなどのテイストに合わせて選ぶと良いだろう。

また、日本食や和食にワインを選ぶ楽しみもある。原産地を統一して日本産のワインを合わせても良いし、先ほど紹介したような料理の内容に合わせても良い。日本酒の味わいと白ワインは似たところもあるので、まずは白ワインを選ぶと外れにくい。

また、近年ではこれまで存在の薄かったロゼワインが、赤ワインと白ワインの良さを取り入れた味わいであるとフランス本国で人気が上昇している。ロゼワインは、ピンクの綺麗な色合いから春先などの暖かくなり始めた季節によく飲まれている。北半球にあり季節の移り変わりが同じ日本でも、同様に2月のバレンタインデー、ひな祭り、桜の季節、新学期や新入生の歓迎などの祝い事に取り入れると良いだろう。

フランスではシャンパーニュ地方で生産されたものでないとシャンパンと呼ぶことができないため、スパークリングワインとの差は明確になっている。スパークリングワインは白ワインの延長上のワインと考えて、食前酒やビールのような感覚で飲むことも可能だ。このように、ワインと一口に言っても種類が豊富ではあるが、色により見分け方が容易であることから、初心者でも気軽に取り入れることができるところも魅力の一つだ。

ワインの産地による違い

ワインは北半球から南半球まで世界中で製造されている。どの産地のワインであるかということは、ワイン選びの大切な要素のひとつである。ワイン生産地としてよく見られる国別ポイントをまとめた。

フランス

フランスはワイン造りにおいて伝統と歴史があり、AOC(アー・オー・セー)と呼ばれる原産地を統制する制度が充実しているワイン大国である。管理が徹底されているため安心と信頼感があるところが一番の魅力だ。北部以外のフランス各地でワインを生産している。有名なブルゴーニュ、ボルドーのほか、アルザスやロワール、コート・デュ・ローヌなど、産地も味わいも様々である。

イタリア

フランスを抜き世界トップの生産量を誇り、お手頃価格のワインが多いのが特徴だ。産地の統制はフランスほどではないが、南北に長い国土の全ての州でワインが生産されてる。特にトスカーナ、ピエモンテのワインが世界的にも有名でよく飲まれている。

スペイン

赤ワインが多く生産されており、芳醇で豊かな飲み口、気軽に飲むことができる価格帯が魅力だ。産地ではリオハが有名だが、産地統制や位置付けがフランス、イタリアに比べると曖昧になっている。

ドイツ

ヨーロッパの北部に位置しており、涼冷な気候から白ワインの生産が盛んだ。白ワインの中でも特に、甘くてフルーティーなワインが多く飲まれている。

アメリカ

ヨーロッパからの移民により、似た気候を持つ地域でワインが造られ始め、現在ではカリフォリニア州が主要な産地となっている。

オーストラリア

広い国土、ワインに適した気候の地域も多く生産量が増えている。特に南側にある南オーストラリア州で最も多く生産されている。

南アフリカ
アフリカの南に位置しており、ワインの生産に適した気候となっている。特に、南西に位置している南ケープ州での生産が盛んとなっている。

チリ

品質と価格のバランスが良いことから注目されており、日本での輸入量が増えている。南北に長い国土で、雨が少なくワイン栽培に適している。

アルゼンチン

チリと同様にワイン作りの適した気候となっており、コストパフォーマンスの高さが魅力だ。濃厚でコクのあるワインが比較的多い。

日本

日本は湿度が高いためワイン造りに向いていない気候と言われてきたが、改良が重ねられて評価され始めている。北海道や山梨、長野など冷涼な地域で多く生産されている。

ワインの品種による違い

ワインの原料はブドウだが、通常フルーツとして食べられているブドウとは種類が異なっている。さらにワイン用のブドウには多くの品種があり、それぞれに違った特色がある。ワインの色や産地をある程度理解したら、次にチャレンジしたいのがこのワインに使用されるブドウの品種の違いだ。

赤ワイン
カベルネ・ソーヴィニヨン

世界中で使用されている赤ワイン用のブドウとしてポピュラーな品種で、有名なボルドーでも使用されている。幅広い地域で育てることができ、カリフォルニア、チリのほかイタリアやオーストラリアでも栽培されている。

メルロー

カベルネ・ソーヴィニヨンと同様に栽培しやすい特徴があり、近年世界中に広まっている。気軽に飲みやすく様々な料理に合わせやすい味わいが人気だ。苦みが少なくやや甘さがあるため、初心者にもおすすめの品種だ。

ピノ・ノワール

基本的にはピノ・ノワール単体を使用してワインが造られている。華やかで繊細な味わいであるため、赤ワインの品種として確固たる地位を築いている。フランスのブルゴーニュのほか、ドイツ、アメリカ、オーストラリアなどでも栽培されている。

シラー

温暖な地域でも栽培できる品種で、濃厚でスパイシー、香りの深さが特徴だ。フランスのローヌ地方が原産地で、オーストラリアなどでも栽培されている。ブレンド用の品種としても知られている。

グルナッシュ

スペイン、イタリアなど温暖な地中海性気候に適した品種で、チョコレートやスパイスに似た香りのコクのある品種だ。

白ワイン
シャルドネ

生産地により味わいは様々であるが、非常にバランスの良いワインとなるため白ワインの代表格の品種として世界中で栽培されている。白ワインのほか、スパークリングワインの原料ともなり色々な顔を持つ品種だ。カリフォリニア、チリ、オーストラリアなど幅広い地域に分布している。

リースリング

甘口ワインに強い品種の代表格として知られているが、辛口のワインもあり幅広い味わいの品種だ。ドイツが原産とされており、ドイツワインと言えばリースリングと言われるほど人気がある。甘口のワインが主流ではあるが料理に合う、と世界中から愛されている品種だ。

ソーヴィニヨン・ブラン

フルーティーな香りですっきりとした爽やかな味わいの品種である。ニュージーランド、オーストラリア、南アフリカなど、南半球で多く栽培されている。

ピノ・グリ

赤ワインに使用されるピノ・ノワールの突然変異によって生まれた品種で近年人気が上昇している。すっきりとした穏やかな味に仕上がるのが特徴で、フランスのアルザス、ドイツのバーデンなどが産地のワインは高級品とされている。

甲州

日本原産のブドウで、フルーツとしても食べられる品種。湿度の高い日本の気候でも栽培できるため、日本のワインでよく使用されている。甘さは控えめ、軽めですっきりとした味わいが特徴だ。

ワインは価格によってどう変わるのか

基本的に複数のワインを混ぜて販売しているワインは安価な傾向がある。また、酒税が高いイメージがあり特に輸入品が多いワインだが、ワインの関税は実は思ったほど高くはない。

2017年5月16日付の財務省貿易統計の輸入統計品目品実行関税率表)によると、いわゆる通常のワインであれば1リットル当たり125円、スパークリングワインでも182円ほどである。ボトルワインは通常750ミリリットルであることをふまえれば、100円にも満たない計算になる。それでは、なぜワインの価格に幅があるのだろうか。その大きな理由に、輸送コストと保管コストのかけ方の違いが挙げられる。

ワイン大国であるフランスは年間通して冷涼な気候であることに加えて、ワインの保管温度や湿度が徹底されており、カーヴと呼ばれる地下室に保管するのが主流だ。しかし、日本へ輸出する場合に輸送航路が船だった場合には、ヨーロッパから南回りで到着する。航路の途中で温暖な海域を通過するため、ワインの劣化を防ぐために温度を一定に保つ必要がある。飛行機で送るようにすればより早く到着するが、こちらは船便に比べるとコストが上がり、日本に到着後に倉庫へ保管する際にも温度調整が必要になる。

ワイン造りに向いているフランスと比較して、温暖で湿度の高い日本では保管方法がワインの良し悪しを左右する。このため、単純に表現すると、高価なワインは品質保持が徹底されており、ワインの劣化が少なくワイン醸造家が目的としている味わいをそのまま楽しむことができる。

もちろん、ワインの製造段階でもグレードはあるが、日本国内で消費するとなると島国である日本では、輸送と保管時の状況でワインの状態に差がついてしまう。これらのことから、ワインの価格差はワインの品質はもちろん、実際に私たちが手に取るまでの道のりにどれだけこだわっているかにより大きく変わる。

まずは、ワインを楽しむことが大切

初心者でも良いワインを選び、手にとる上で大きな目安となるのがワインの種類(赤、白、ロゼ、スパークリング)、生産国や地域、さらにブドウの品種だ。知識から入ると難しく考えてしまいがちであるが、まずは直感的に美味しいかどうかを確かめてみよう。

料理との相性を考え、その美味しいワインが上記のどんなワインだったかを少しずつ覚えていくと、自分に合うワインが自ずと見えてくる。また、ワインは年によっても味わいが変わるため、同じワインを選んでも違って感じることがある。

有名なワイナリーなどでは、気候によって当たり年などの表現でワインが美味しいと言われる年もある。今年の味わいの傾向などとして、説明や記載がされていることがあるので参考にしてみよう。(ZUU online 編集部)

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