セブン-イレブン・ジャパンが、おにぎりやパンなどコンビニエンスストアで購入が多い食料品を中心に扱う自動販売機の設置を始めたことが大きく報じられた。

2018年2月末までにオフィスビルや工場内などに100台を設置し、次の1年で500台以上に拡大する計画で、先行するファミリーマートやローソンに挑戦していくという。このように、コンビニが稼ぎを増やすために仕掛ける戦略の中で、代表的なものをいくつか紹介してみよう。

食品自販機 セブンが「自販機コンビニ」を新設

コンビニ,自販機
(写真=Getty Images)

2017年9月19日付日経新聞電子版によると、新設する「セブン自販機」はおにぎりやサンドイッチといった食品を最大75種類取り扱うという。4つの温度帯で商品を管理して鮮度を保ち、販売期限がきた商品は自動で販売を中止する機能も備わっている。近隣のセブンの店舗の店員が1日1回、商品の補充や代金の回収に訪れる。

ファミリーマートも自販機コンビニを約2100台設けている。またオフィスに棚を置いて無人で菓子などを販売する「オフィスファミマ」約1700台を展開、ローソンも同様のサービス「プチローソン」を約110台設けている。両社も自販機戦略を拡大していく方針といい、今後、さらに競争が激化しそうだ。

各コンビニがこうした戦略に走るのは、ほかでもなくコンビニの出店数がすでに飽和状態で、新規の出店の余地が限られているためだ。昨今の深刻化する人手不足で増大するコンビニ店員の仕事量を軽減できることもある。

このほか、オフィス街などではランチタイムなどには殺到した客でレジに行列ができてしまうことが多いが、自販機の導入で少しでもレジ待ちの時間を短縮したいという狙いもあるようだ。

ところで最近、地方に残るうどんやハンバーガーなどのレトロな食品自販機が動画投稿サイトなどでちょっとしたブームとなっている。自販機で飲み物以外の食品が出てくる体験をしたことのない世代もあるだろう。これも若い世代に食品自販機の浸透を促すことになるかもしれない。

残り物セールで「掘り出し物感覚」が味わえる?

スーパーマーケットでは弁当やおにぎり、サンドウィッチなどは閉店間際に値下げして売っているが、コンビニでは認められていない。ところが、他の商品の場合、入れ替えのタイミングで半額引きなどにしているのをたまに見かける。

夏場の制汗スプレー、風邪や花粉症の時期のマスク、消費期限が迫った菓子や缶詰……。こうしたものをレジの前や店内の一角にひとまとめにして半額などにしているのだ。

スーパーが大量調達によって低価格販売を実現しているのと異なり、店舗面積と商品数で劣るコンビニは基本的に「定価販売」だ。消費者も24時間、自宅や会社のすぐ近くで帰るというメリットの前では、安値販売は期待すらしていないだろう。

こうした状況だと、売れ残り商品とはいえ、半額で売られているのをみると何よりも「お得感」を覚え、思わず手に取ってしまうのだろう。しかも、割引コーナーは常設でなくちょっとした「掘り出し物感覚」が味わえるのも大きい。

進化する印刷サービス

コピーやファクスサービスはコンビニ黎明期から存在するが、最近は驚きの進化を遂げている。自宅にプリンタがない人が、パソコンでつくったファイルをコンビニのプリンタできれいに印刷できる、というのもすでに古い話になっている。

最近、注目されているサービスが「こんぷりん」だ。同サイトでアイドルやキャラクター、鉄道など、さまざまなジャンルのコンテンツを購入し、付与されたプリント番号を持ってコンビニに行けば、カレンダーやブロマイドをコピー機で手軽に作成できるというものだ。AKB48の選抜総選挙などのイベントやCDリリース、コンサート、グラビアが掲載された週刊誌などと連動した高画質ブロマイドが、会場に行かなくても手に入るのは、ファンにとってはうれしいサービスだろう。

あえて冷やさない「常温販売」

「身体を冷やしたくない」という健康上の理由から、清涼飲料水を冷やさないで飲みたいという女性やシニア層のニーズに応え、2013年ごろから常温販売するチェーンが増え、現在ではすっかり定着している。ペットボトルをバッグに入れても中が濡れない、というメリットにひかれる人もいるようだ。

一方、通常よりもさらにキンキンに冷やして飲むとおいしい飲料用に専用クーラーを設置するコンビニも増えている。(フリーライター飛鳥一咲)

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