中国商務部(経済産業省に相当)の発表した「2017零售業(小売業)報告」(以下、報告)は示唆に富む。ニュースサイト「今日頭条」は、中国の小売業は4.0新時代を迎えることができるだろうか、と題した詳細な分析記事を載せている。実際に中国の小売業はどこへ向かおうとしているだろうか(1元=16.8円)。

実体店舗の売上は冴えず

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(写真=Wayne0216/Shutterstock.com )

報告によると、2016年末における中国の小売業の経営単位数は1811万9100に上り、前年比5.2%増加した。売上高は29兆7000万元で前年比10.4%プラス。全体の債務水準は下降し、利潤は小幅上昇、労働効率もアップしたと評価している。

業態別の売上伸び率は高い順から、コンビニエンスストア7.7%、ショッピングモール7.4%、スーパーマーケット6.7%、専門店3.1%、百貨店は1.3%だった。専門店の伸び率は持ち直したが、百貨店は下降が続いている。小売業全体の伸び10.4%を上回る業態は一つもない

さらにショッピングモールの伸び率には注意が必要だ。モールでは飲食業の売上げ比率が日に日に高まり、すでに50%を超えている施設もある。物販はSC内で押されているのだ。飲食は今やテナントソーシングの要だが、施設内競合も激しい。

ネット通販、実体店との融合が焦点

国家統計局のデータによると、ネット通販売上は、2017年1~8月の最新データで4兆2511億元、前年同期比34.3%の伸びだった。そのうち実物商品の売上は、3兆2101億元で伸び率は29.2%だった。つまり実物商品以外の、サービス産業ネット通販の伸び率はさらに高いのだ。この約1兆元は、今焦点の売上といってよい。

例えばこの部分には、話題のフードデリバリ-など最新O2Oの売上が、大きな影響を与えている。何しろ老舗レストラン「上海沈大成」「広州酒家」「杭州知味観」などがすでにアリババの通販「天猫」に出店している。これからますます多くの有名レストランが追随するに違いない。

また別データによると、20~35歳の飲食消費への貢献度は71%もある。ネットテクノロジーに習熟した彼・彼女らはますます利用頻度を上げるに違いない。それらのデータ蓄積は、また実体店の経営効率アップにも貢献する。技術革新が次の技術革新への呼び水となる。