一般社団法人住宅生産団体連合会は、注文住宅取得の平均顧客像の調査を行い、その結果を公表した。調査によると、注文住宅取得の世帯主平均年齢は41歳で、世帯の平均年収は897万円となり、前年度より平均年収が29万円増加したが、自己資金額は平均1318万円で前年度調査より82万円減少した。

一方で住宅取得費用(建築費と土地代)の平均額は4755万円と3年連続で増加し、贈与額と借入金も増加していることから、住宅のグレードは落とさずに、自己資金での不足分を贈与や借入金で資金を補う傾向となりつつあるようだ。

全体平均の年収は増加傾向、都市圏別の平均年収は「西高東低」か?

住宅取得,世帯年収
(写真=Thinkstock/Getty Images)

調査は3大都市圏(東京、名古屋、大阪)と地方都市圏(札幌、仙台、広島、福岡、静岡)を対象に行い、有効回答数は4292件であった。注文住宅取得の世帯主平均年齢は41.0歳となり、前年度よりごくわずかに若年化、世帯人数の平均は3.43人であった。

世帯年収を見ると、全体平均では897万円となり、前年度は868万円であったため、29万円の増加となり、前々年度からは46万円の増加となった。大都市圏別に見ると東京圏の平均年収は934万円に対し、大阪圏の平均年収は979万円とここ数年は大阪圏が高い状況が続き、世帯年収の平均額は西高東低の傾向にあるようだ。

建築費は増加傾向 坪単価は約88万円

全体平均での住宅取得費(建築費と土地代)は4755万円となっており、前年度調査より84万円増加した。住宅取得の資金の内訳を見てみると、自己資金は平均で1318万円となり、贈与額は平均1167万円、借入金は3893万円となった。

自己資金は前年度と比べ82万円減少している一方で、贈与額、借入金はそれぞれ4万円、198万円と増加している。また、住宅取得費のうち、建築費から算出する平均坪単価は約88万円となり、前年度は約84万円であったため、坪単価4万円の増加となった。

年収は増えるも自己資金は減少し、贈与や借入金で補う傾向に

以上より、平均世帯年収では増加ではあるが、住宅取得費は増えており、住宅取得費用の増加に対して、世帯年収が追い付いていない状況が明らかになった。

借入金の年収倍率は全体平均で4.34倍という結果になっており、これは前年度調査より0.08%増えている。年収の増加だけでは不足する住宅取得資金を、贈与や借入金で補う状況になっているとみられる。

住宅取得費が増加している要因のひとつに、建築資材や施工費の値上げによる影響も考えられる。消費税8%の増税以降でも価格維持を通してきたものもあったが、経営維持のために値上げへと踏み切った企業もあったのではないだろうか。

もし、仮に借入金を増やさないという方向性を考えるなら、土地の取得費用や、住宅のグレードを下げる、建築面積を削減するなどの方法もあるが、調査の結果を分析する限りは、住宅のグレードを大幅に変更する方向性には向かっていないと想定される。そのため、現実問題として不足する住宅取得資金との調整は、親からの贈与や借入金を増やすという選択になってくるのだろう。かならずしも贈与を期待できるケースばかりではないため、自己資金と借入額、住宅の取得費のバランスをどう計画するかは、慎重に検討する必要があるのではないだろうか。(ZUU online編集部)

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