レゴグループが全世界の従業員の8%にあたる1400人をリストラするというニュースが流れた。それまで増収増益だったが、2017年の上半期は減収減益になっている。

4歳の子供を持つ筆者の周りではレゴはいまだに大人気だが、レゴの売り上げが減少傾向にあるのはなんとなく理解できる。

レゴに興味を持たせる環境づくりの難しさ

教育業界,レゴ,映画
(写真=Ekaterina_Minaeva/Shutterstock.com)

息子にレゴを買い与えて気づいたことがある。「レゴに興味を持たせることは思っていたより以上に難しい」ということだ。

今の子供は生まれながらにしてテレビ、映画、ゲーム、スマートフォンといった刺激的なものに囲まれている。幼い子供のモニター利用時間は短いに越したことないが、子供の声が騒音扱いされる昨今、公共の場で子供を静かにさせるためにスマートフォンに頼らざるを得ない親は少なくない。

そのため、子供はレゴに興味を持ち始めるより以前から刺激的で与えられるコンテンツに慣れているのだ。

設計図を元に組み立てるシリーズは別として、4歳からを対象とするレゴ・クラシックは想像力を必要とする。想像力を育むためには、親自身がモニターから離れるのは言わずもがな、それに加えて、読み聞かせや外遊び、室内でも共に手を動かして遊ぶといった日々の努力が不可欠だ。筆者を含め、現代の忙しい親にはこれがなかなか難しい。

想像力よりもプログラミングを

2016年4月、文部科学省が2020年から小学校でのプログラミング教育の必修化を検討すると発表。それをきっかけに、幼稚園児や小学生でも遊べるプログラミング玩具が人気を集めている。

筆者の周りで最近やたらと名前を耳にするようになったのが、ソニーの「Koov」 だ。これはブロックを使ったプログラミング学習キットで、未就学児でも興味を持たせやすい。スターターキットは3万6880円、アドバンスキットは4万9880円 と安価ではないが、購入を検討している親は多い。

レゴも1998年からロボット発明システムのマインドストームというシリーズを販売している。最新の「レゴ (LEGO) マインドストーム EV3 31313」は6万2250円と高額。対象年齢は10代で内容も複雑で、もはや本格的なロボットと言っても過言ではない。

筆者は子を持つ消費者目線でこのふたつの商品を比較すると、「Koov」を選ぶ。その理由は、万が一子供が興味を持たなかった場合、初心者にゼロからプログラミングを優しく教える「Koov」ならば自分でも遊べるだろうと考えるからだ。

時代の流れとレゴの期待

時代の変化に伴って、レゴは新たなアイデアを取り入れ進化しつつ、時には経営不振だったレゴランドを売却するといった大胆な事業見直しをしながらここまで成長してきた。

2014年にはレゴの世界を映画化した『LEGOムービー』が公開され想像を超える大ヒット。2014年上半期の売上高は115億400万DKK(デンマーククローネ。1DKK=約18円)となり、レゴ社は歓喜の声をあげた。2017年には『レゴバットマン ザ・ムービー』と『レゴ ニンジャゴー ザ・ムービー』が公開され、興行成績は右肩下がりだが、子供達は映画の良し悪しに関わらず、両作品の関連レゴは人気が高い上に、キャラクタープリントのTシャツや小物も流行っている印象を受ける。

レゴ・ムービーフランチャイズは2019年に『LEGO ムービー』の続編と『The Billion Brick Race』の公開を控えている。レゴ社としては、あと2年は映画を通してブロック売上を伸ばしたいと考えているだろう。

年内にリストラを終わらせ、組織を簡素化して商品開発に力を入れるというレゴ。ムービーフランチャイズが一区切りする2020年以降の動きに注目したい。(中川真知子、フリーライター)

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