中国の検索エンジン最大手、百度(バイドゥ)の第3四半期決算は好調な内容だった。しかし同様にグーグルも好調だった。一体両者の間にはどれくらいの差が横たわっているのだろうか。その将来はどうなるのだろうか。科学技術サイト「騰訊科技」が分析を載せている。内容を見てみよう。

百度とグーグルの第3四半期

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(写真=testing/Shutterstock.com)

百度の2017第3四半期決算は、営業収入35億3000万ドル、前年同期比はプラス24%だった。同じくグーグルの第3四半期決算は、277億7000万ドル、プラス24%だった。7.87倍の開きがある。

百度の純利益は12億ドル、前年同期比プラス156%、グーグルは67億3000万ドル、プラス28%だった。利益では5.6倍である。

広告収入は百度が30億2000万ドル、前年同期比プラス22%、グーグルは240億7000万ドル、21%のプラスだった。これはちょうど8倍に当たる。

また売上に占める広告収入の比率は、85.6%だった。一方グーグルのそれは86.7%で、これはほとんど変わらない。

その他の指標比較

百度の10月末(27日金曜日)時点の時価増額は904億ドル、グーグルは6739億ドルだった。これは7.5倍である。

現金準備高は162億5000万ドルの百度に対し、グーグルは863億ドルだった。これは5.3倍である。

百度の研究開発費は4億9000万ドル、前年同期比プラス24%だった。アルファベットは87億4000万ドル、プラス17%だった。これは17.8倍と大差が付いている。

それぞれ従業員数は4万5000人と7万2000人、これはグーグルが1.6倍である。

百度のここ10年における株価は538%上昇した。これに対しグーグル278%の上昇で、これは百度が上回っている。しかし、2011年、グーグルが中国を締め出された後の上昇率はこの逆になる。株価も同じ米国ナスダック市場において、グーグルが百度の4倍以上である。この項目はこじつけに近い。

そして肝心の検索市場世界シェアは、グーグル91.85%、百度は1.42%と大差というのもはばかられるほど、圧倒的な差を付けられている。

百度はAI戦略に賭けるが……

百度は、2010~11年、中国政府がグーグルを追い出したくれたおかげで、その空いた市場を埋めた。チャンスを生かして、中国てはBAT(バイドゥ、アリババ、テンセント)と並び称されるまでなった。しかしあくまで国内での話である。

中国では2017年7月現在スマホの78%がアンドロイドを使用している。そして9月には一部の地区でGoogle Playが使えるようになったと伝えられた。政府とのさまざまな駆け引きを経ながら、グーグルは中国に帰って来る流れである。これは脅威だ。

百度はその将来をAI戦略に賭ける。中心はApolloと呼ばれる自動運転プラットフォームだ。今年9月に15億ドルの自動運転ファンドを立ち上げた。そして百度のシリコンバレー事務所は、世界100社以上との協力関係構築を目指すという。

しかしこれが収益に貢献するのはまだ先の話である。問題は百度がポータルのスマホアプリとはなっていないことだ。広告収入の伸びではニュースサイト「今日頭条」がはるかに上回る。百度の将来は四半期決算だけでは見通せない。あまりにも厳しい環境の中にあるからだ。(高野悠介、中国貿易コンサルタント)

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