「男女所得格差が大きい産業ランキング」が発表され、1位は金融・保険、2位は管理会社、3位は科学者などの専門職が選ばれた。

最も格差の大きい金融・保険産業では、女性の平均給与(4.8万ドル)は男性平均(8.2万ドル)の60.4%しかない。高所得が狙える産業だけにその差が非常に目立つ。

ランキングは米国国勢調査局が2016年に実施した調査に基づき、情報サイト「STACKER」が作成した。

男女所得格差が大きい20産業

所得格差,金融,平等賃金法
(写真=Thinkstock/Getty Images)

20位 建設 97.70%

19位 廃棄物管理支援 90.10%
18位 教育関連 86.90%
17位 採鉱・採石・原油およびガス採取 84.70%
16位 不動産 84.10%
15位 アート・エンターテイメント・娯楽 83.80%
14位 公益事業 83.00%
13位 小売・飲食 82.30%
12位 卸売 81.80%
11位 輸送・倉庫保管業 81.70%

10位 農業・林業・漁業・狩猟業 79.70%
9位 小売業 79.40%
8位 行政サービス 79.00%
7位 製造業 77.20%
6位 その他のサービス(行政以外)76.90%
5位 情報 76.90%
4位 医療ケア・福祉補助 71.50%
3位 専門・科学・技術サービス 67.40%
2位 企業・起業家管理 65.80%
1位 金融・保険 60.40%

「平等賃金法」成立から50年以上経過、成果は今ひとつ?

女性の労働者の割合が43%を占める米国でも、性別による所得格差は根強い。ケネディー政権下の1963年に平等賃金法が成立するものの、現在も女性は男性より平均2割所得が低いといわれている。

平等賃金法成立以前は約4割低かったという事実を考慮すると着実に改善されてはいるものの、50年以上経過してようやく2割増しだ。

不平等さが際立つ金融・保険産業ではまったく改善が見られない。同産業で働く女性の割合は55.9%と男性を上回っているにも関わらず、「男性のほうが良い評価を受けやすい=所得が高くなる」という方程式が確立されているようだ。

同様の傾向はほかの産業にも該当する。女性の労働者の割合は、2位の企業・起業家管理(53.0%)や4位の医療ケア(78.7%)などでも、男性の割合を大きく上回っている。所得の高さは割合で決まるものではないが、「同等の仕事をしているにもかかわらず、女性のほう方が賃金が低い」という点が腑に落ちない部分は多い。

女性の社会進出が経済を支える基盤として定着した米国のような国が、本当の意味での平等賃金を実現すれば、世界中の格差の縮小に貢献するはずだ。

独自の公正賃金法を成立させるなど、問題の解決に積極的に取り組んでいるカリフォルニアのような州が今後増えると期待する。(アレン・琴子、英国在住フリーランスライター)

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