今年もボジョレー・ヌーボーの解禁日を迎えた。今年の出来はかなりいい仕上がりだと評判だ。当日、日本中で多くのボトルが抜栓されることだろう。ワインには高級ワイン市場があり、富裕層の投資対象としても人気がある。ワインは世界景気が好調な時に高騰すると言われる。高級ワイン市場のパフォーマンスはどうだろう?

今年のボジョレーは期待が高かかった

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(画像=PIXTA)

ボジョレーはフランス南東部のワインで有名なブルゴーニュ地方の最南端に位置しているワインの生産地だ。ヌーボーとは新酒のこと。その年に収穫したブドウで作ったボジョレー地区の赤ワインをボジョレー・ヌーボーと言うことを知らない人は少ないだろう。

その年に出来たブドウの収穫を祝い、その年のブドウの味の品評をするための「初物」ワインとして人気がある。解禁日は毎年11月の第3木曜日と決まっており、今年は11月16日だ。15日未明にカウントダウンを始め、16日の午前0時とともに乾杯するイベントが各地で開催されるはずだ。

時差の関係で日本は世界で最も早くボジョレー・ヌーボーが飲める国となっており、日本人が「初物」やイベントが好きなこともあって、ボジョレー・ヌーボーの生産量の約半分が日本で消費されるとも言われている。

今年のヌーボーの味はどうだろう?ワインの味の基本はブドウの出来で決まる。ボジョレー・ヌーボーが美味しい年のワインはヴィンテージになることが多い。

キリンの「ヌーヴォー2017」のサイトでボジョレー地区のブドウの生育状況が毎月報告されている。10月の報告では「収穫直前に雨が少量降ったおかげで、ブドウの成熟は完璧な状態になりました」「仕込み途中のワインはすでに輝きのある美しい色合いとなっており、理想的な凝縮感のアロマを見ることができます。ほどよい酸味と十分な糖度から、赤い果実を思わせるフレッシュな香りと上品なタンニンがある、まろやかな味わいになるのではないか」とある。ワイン専門店のエノテカのサイトでは「今世紀最高と称された2015年を思い起こさせる。しかも一層はつらつとしていて、優美さという点でもレベルが高い」としている。

ワイナリーや販売元としては、「今年の出来は良くない」とは営業上言えないので、解禁前には毎年同じような期待感が高まるコメントが流れることが多い。いすれにしても、ワイン好きには待ちに待ったイベントだ。

高級ワイン市場はリーマンショックの影響を受けず