厚生労働省は2017年11月21日、「第5回 21世紀成年者縦断調査」の概況を発表した。この調査は毎年11月の第1水曜日に継続的に観察を続けているもので、2012年10月末時点で20歳から29歳であった全国の男女およびその配偶者約1万名を対象に、結婚や出産等についての実態や意識の変化をまとめている。

夫婦における出生の状況

夫婦,子供
(画像=PIXTA)

この1年間に、第1回からの夫婦の10.6%に子どもが生まれている。この割合は、第2回からの夫婦では27.5%、第3回からの夫婦では26.9%、第4回からの夫婦では29.8%となっている。

この4年間に1人以上の子どもが生まれた夫婦の割合は、それぞれ56.7%、72.0%、56.0%、29.8%だった。つまり、この4年間に出生がなかったのは、100%から各%を差し引いた、43.3%、28.0%、44.0%、70.2%ということになる。こうした夫婦のうち「すでに子どもあり」というケースは37.6%、5.5%、8.0%、8.0%だった。したがって「子どもなし」というケースは、それぞれ5.7%、22.5%、36.1%、62.1%となっている。

この4年間の出生の有無

ところで、第1回からの夫婦のうち56.7%を占めた「この4年間に1人以上の子どもが生まれた夫婦」のうち「第1子が生まれた」夫婦は16.6%だった。また、「第2子出生」は51.2%、「第3子以降出生」は32.2%だった。

一方で43.3%を占めた「この4年間に出生なし」の内訳を見ると、「子どもなし」が13.1%、「子ども1人」が22.6%、「2人以上」が64.3%だった。

「この4年間の出生あり」の夫婦に見る子どもを持つ意欲の変化

それでは「この4年間の出生の有無」は、第5回における子どもをもつ意欲とどう関係しているのだろうか。「この4年間に第1子が生まれた夫婦」を見ると、第1回の時点で「子どもをもちたい」と答えた人は、男女ともに91.7%だった。また「もてなくてもかまわない」は男が2.1%、女が6.3%、「子どもはほしくない」は男が2.1%、女はゼロだった。

「この4年間に第2子が生まれた夫婦」の場合には、「子どもをもちたい」と答えた人は、男が87.2%、女が90.5%だった。また「もてなくてもかまわない」は男が1.4%、女が2.0%、「子どもはほしくない」は男が7.4%、女は5.4%だった。

それが「この4年間に第3子以降が生まれた夫婦」になると、「子どもをもちたい」と答えた人は、男が67.7%、女が73.1%だった。また「もてなくてもかまわない」は男が7.5%、女が3.2%、「子どもはほしくない」は男が20.4%、女は22.6%となっている。

これらの人たちが第5回の時点でどうなったのかを見てみよう。「この4年間に第1子が生まれた夫婦」では、「子どもをもちたい」と答えた人は、男が79.2%、女が72.9%だった。また「もてなくてもかまわない」は男が2.1%、女が8.3%、「子どもはほしくない」は男が12.5%、女は16.7%だった。

「この4年間に第2子が生まれた夫婦」の場合には、「子どもをもちたい」と答えた人は、男女ともに27.0%だった。また「もてなくてもかまわない」は男が4.7%、女が5.4%、「子どもはほしくない」は男が66.9%、女は66.2%だった。

さらに「この4年間に第3子以降が生まれた夫婦」になると、「子どもをもちたい」と答えた人は、男が8.6%、女が7.5%と急減する。また「もてなくてもかまわない」は男女ともに5.4%、「子どもはほしくない」は男が82.8%、女は86.0%で、「もう十分」といった考えが滲んで見える。

「この4年間の出生なし」の夫婦に見る子どもを持つ意欲の変化

今度は「この4年間に出生なしの夫婦」について、「子どもなし」の人では、第1回の時点で「子どもをもちたい」と答えた人は、男女ともに86.2%だった。また「もてなくてもかまわない」は男女ともに3.4%、「子どもはほしくない」は男女ともに10.3%だった。

「子ども1人」の場合には、「子どもをもちたい」と答えた人は、男が66.0%、女が72.0%だった。また「もてなくてもかまわない」は男が2.0%、女が4.0%、「子どもはほしくない」は男が18.0%、女は22.0%だった。

さらに「子どもが2人以上」になると、「子どもをもちたい」と答えた人は、男が27.5%、女が29.6%だった。また「もてなくてもかまわない」は男が4.9%、女が6.3%、「子どもはほしくない」は男が64.1%、女は62.0%となっている。

これらの人たちが第5回の時点でどうなったのかを見てみよう。「子どもなしの夫婦」では、「子どもをもちたい」と答えた人は、男が82.8%、女が72.4%だった。また「もてなくてもかまわない」は男女ともに3.4%、「子どもはほしくない」は男が10.3%、女は20.7だった。

「子ども1人」の場合には、「子どもをもちたい」と答えた人は、男が64.0%、女が56.0%だった。また「もてなくてもかまわない」は男がゼロ、女が2.0%、「子どもはほしくない」は男が32.0%、女は40.0%だった。

さらに「子ども2人以上」になると、「子どもをもちたい」と答えた人は、男が19.7%、女が17.6%となっている。また「もてなくてもかまわない」は男女ともに4.2%、「子どもはほしくない」は男女ともに76.1%という結果だった。

総じて「子どもをもつ意欲」は徐々に減退し、特に第2子までを授かった夫婦は「これで十分」と考える傾向が読み取れる。(ZUU online 編集部)