経営者は健康が命。いくら事業を軌道にのせたといっても、自身の健康が損なわれてしまうと、「次の一手」を考える気力や体力がなくなってしまう。また、若い頃はがむしゃらに働いたという方も、年を追うごとに身体が追いつかなくなっているというケースも多いのではないだろうか。
今回は、疲労回復、風邪予防に効くとして、最近話題になっている「温冷浴」について見ていこう。
アスリートの疲労回復法にも効果
温冷浴とは、温かい湯船でしっかりと全身を温めたあと、冷たいシャワーや水風呂でほてりを冷まし、再び温かい湯船につかる……という入浴法である。
「温→冷→温→冷→温→冷」と交互に繰り返す。ポイントは、最後は必ず「冷」で終わらせること。なぜかというと、体表の温度が下がり、毛穴がしまって汗をかきにくくなるため、身体の中から保温されるからだ。
そんな温冷浴は、銭湯やサウナ好きの間から広まり、試した人の中から「疲れがとれる」「寝付きがよくなる」「冷え性が治った」などの声が寄せられたことで、SNSなどで話題を呼んでいる。つい先日は、セレブな生活ぶりで知られている女性芸能人が、自身のインスタグラムアカウントで、真冬のイベントで露出の多いドレスを身にまとう秘策として、「ドレスを着る2時間前に温冷浴を行っている」と明かしていた。
温冷浴は、単なる民間療法にとどまらず、オーストラリア国立スポーツ研究所の論文でも、アスリートの疲労回復法としてテーマに取り上げられているほどなのだ。
温冷浴のメカニズムとは
温冷浴のメカニズムはこうだ。温かい湯につかると血管が拡張して、副交感神経が優位になり、リラックスした状態になる。一方、冷たい水を浴びると血管が収縮して、交感神経が優位になり、気分がしゃきっとする。これを繰り返すことで、自律神経が鍛えられるほか、血管の収縮作用により血行が促進される。
「冷え性が治った」というのも、血行がよくなったことで、手足など末端まで血液が行き届くようになったためだろう。血液は、全身に酸素や栄養を運ぶ役割を持つ。冷えは万病のもととも言われている通り、風邪や肌荒れなどに加え、めまいや食欲不振、不眠症、うつ状態などにもつながっていくとされているのだ。
温冷浴をする際の注意点
スポーツジムや銭湯に通う習慣があるならば、広い湯船やサウナで身体を温め、水風呂に浸かるとさらにリラックスできるだろう。自宅で手軽に済ませたいという場合は、湯船に浸かったあと、冷たいシャワーを浴びるのでもいい。
ただ、温冷浴をする際にも注意点がある。心臓や身体に負担のかかる入浴法のため、以下のような症状・状態にあてはまる場合は、温冷浴をするべきではない。
・ 高血圧や心臓・循環器疾患などの持病がある
・ 重度の炎症(肉離れやひどいねんざなど)がある
・ 薬を服用している
・ 飲酒をしている
・ 体調不良
また、長くやればやるほど効果があるというわけではないため、だいたい温と冷を3~4回ずつ繰り返す人が多いようだ。時間にして、10~15分程度だろうか。多量の汗をかくので、入浴前にはコップ1杯の水を飲んで水分補給をしておこう。
なんとなくだるい、やる気が出ないという方に
通常、入浴すると身体が過度にリラックスしてしまい、何もやる気が起きなくなるという人が多いのではないだろうか。集中して仕事をするどころか、ビールの1本でも飲んで寝てしまいたくなる人もいるだろう。
一方で、温冷浴をしていると自律神経が過度にリラックス状態に傾かないため、身体が軽く気持ちもすっきりするという。特に際だった症状はないが、「このところなんとなくだるい」「やる気が出ない」「疲れが取れない」という方は、ぜひ温冷浴を試してみてはどうだろうか。(提供:百計オンライン)
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