年明けくらいから春の新生活に向けて、賃貸物件探しが始まる季節になってきた。最近はネットで気になる物件をまずは検索し、その物件を取り扱っている不動産業者に足を運ぶやり方が主流だと思う。その前に知っておきたい不動産業者の真実3つを取り上げ、賃貸物件を扱う不動産業者のからくりを見ていこう。

(1)フリーレントありの物件

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(画像=PIXTA)

最近目にすることが多くなったのが、フリーレント期間ありの物件だ。これは、ある一定期間家賃を無料にすることで、入居者を囲い込むことを意図している。借主からすると、得する話ではあるが、その裏側には、フリーレント期間を設けることまでしないと、入居者が集まらないことを意味している。立地、築年数と賃料の関係が適正水準であれば、自然と入居者は決まるものだが、様々な理由で入居者付けに苦戦することもある。フリーレントは客付けを依頼された不動産業者から提案することが多い。

借主にとってメリットだらけのフリーレントだが、気を付けなければならない点もある。まず、フリーレントには契約期間があり、その期間以前に退去すると違約金が発生することとなる。大家側からすると、フリーレント期間だけで出ていかれては、利益を出すことが出来ないので、当然最低限の契約期間を定める。その期間より短い賃貸を考えているなら、そのフリーレント物件は除外すべきだ。

次にフリーレント期間が、入居月末までなのか、入居から1か月間なのか、よく確認することだ。もしフリーレント期間が入居月末までだと、月末近くの入居は不利になる。

最後に、フリーレントの意味が、家賃だけの場合、共益費や水道光熱費など付帯費用は通常通り借主負担となる。フリーレントなので、その月の持ち出しは0円だと考えていると、想定外の出費に見舞われることとなるので、契約書の内容をしっかり確認する必要がある。

(2)更新期間が1年の物件