資産運用の最初にして最大のハードルは投資先を選ぶことです。それを乗り越えれば、あとは買い付けの作業をするだけです。ただ、その前に金融機関に口座を開いておかなければなりません。大切なお金を預けるための口座を開設するにあたっては、踏まなければならない手順があります。口座開設の必要書類から金融機関の選び方までを紹介します。

まずは金融機関に口座開設をする

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(写真=PIXTA)

投資信託を買うためには、まず金融機関で口座を開設する必要があります。投資信託の販売会社には、証券会社と銀行がありますが、最寄り店舗の窓口、あるいは郵送やインターネットで口座開設の申し込みを行います。ただし、取引ができるようになるまでに、審査や手続きなどで時間がかかる可能性があることには注意が必要です。

金融機関によって多少の差はあるものの、口座開設の申し込みをするにあたっては、以下の4つが必要な場合が多いようです。

1. 印鑑
金融機関への届出印となります。

2. マイナンバー確認書類
マイナンバー確認書類も2016年以降は必要書類に加わりました。

3. 本人確認書類
マイナンバー確認書類と組み合わせて提出する場合もあります。

4. 振込先金融機関の口座情報
通帳やキャッシュカードなど、預貯金のある金融機関の口座番号が分かるものが必要です。預貯金口座は、証券会社から出金する際の振込先などとして使われます。

ネット販売型金融機関は郵送かインターネットで申し込み

近くに金融機関の店舗がある場合は、店頭で手続きをすることができますが、ネット販売型の金融機関の場合は基本的に店舗がないため、郵送やインターネットで口座開設を申し込みます(対面販売型の金融機関でも来店せずに口座開設できる場合があります)。

郵送申し込みの場合は、まず電話やインターネットで資料と申し込み書類一式を取り寄せ、必要事項を記入して必要書類のコピーとともに返送します。インターネット申し込みの場合は、サイトの申し込みフォームに必要情報を書き込み、スキャンまたは撮影した必要書類の画像を直接サイトから送信(アップロード)します。

申し込みが完了すると、口座情報が記載された書類やメールが届きます。そこに記載されたIDやパスワードを使って取引ができるようになります。口座開設後は基本的にインターネットサイトを通じて取引しますが。電話で注文を受け付けているところもあります。

金融機関の選び方

「口座開設で必要なものは分かったけど、どの金融機関に口座を開けばよいか分からない…」と感じた人もいるかもしれません。

投資信託を買うだけでしたら銀行で問題ありませんが、銀行では個別株式を購入できないため、将来的に個別株式への投資を検討している場合は、証券会社に口座を開くといいでしょう。

金融機関の販売形態には大きく分けて2種類あります。対面販売型とネット販売型です。前者は個別にアドバイスを受けられる代わりに、取引の際の手数料が高くなりがちです。後者は自分で商品を選び、インターネットで購入するのが基本的な流れになります。

口座を開く金融機関を決める要素としては、次のようなものがあります。自分が買いたい商品を取り扱っているか、対面販売型の場合は店舗が行きやすい場所にあるか、手数料全般を比較してどうか、商品やサービスが充実しているか……などです。

特に、対面販売型金融機関に口座を開くか、ネット販売型金融機関に口座を開くかは迷うところでしょう。前述の通り、この2つでは手数料の水準が大きく異なります。手数料の面では、ネット販売型の方が一般的に安いといえます。しかし、対面販売型であれば、店舗で担当者とじっくり相談できるというメリットもあります。

投資初心者やパソコン操作に慣れていない人は、相対的に高い手数料を払っても対面販売型金融機関で取引するという選択肢もあり得るでしょう。反対に、パソコン操作に慣れていて、担当者からのアドバイスを必要とせずに投資を行える人は、ネット販売型金融機関で取引すると良いかもしれません。投資家によっては、対面販売型とネット販売型の両方の金融機関に口座を開いて、うまく使い分けているケースもあるようです。 (提供:マネーLife Style

※金融機関によって、必要書類や取引の流れが異なる場合がありますので、詳しくは販売会社へお問い合わせください。


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