今朝方、米上下院が暫定予算案を可決したことから、米政府機関一部閉鎖は3日で終了しました。一方NYダウは史上最高値を再び更新しリスク選好のドル売り、円売りが優勢となりました。
◆昨日の海外市場動向
欧州時間、週末に独SPDが党大会で連立政権交渉が支持されたことからユーロ買いが優勢となって、ユーロドルは1.2260台まで、ユーロ円は135.80円付近まで上昇しました。この間対円でもドルは軟調に推移してドル円は110.60円台まで下落しています。ユーロドルが東京時間早朝の高値を超えられずに伸び悩む展開となると、ユーロドルは1.2230台まで、ユーロ円は135.50円台まで下落したあともみ合いとなりました。
NY時間午前はもみ合いが続きましたが、午後にかけて米政府機関一部閉鎖の解消に向けた報道が伝わると、ドル買いが次第に優勢となって、ドル円は111.20円台まで上昇し、ユーロドルは1.2220台まで下落しました。その後、NYダウなどが一段高となる中、全般的にドル売りが強まって、ドル円は110.80円台まで下落し、ユーロドルは1.2260台まで上昇しました。
東京時間早朝、米上下院は2月8日までの暫定予算案を可決し、米政府機関一部閉鎖は解除されました。
FF金利先物市場の3月利上げの織り込みは74%で変わらずでした。
◆今日の予定
今日の海外時間には、独・1月ZEW景況感調査、ユーロ圏・1月ZEW景況指数の発表が予定されています。
◆今後の見通し
米民主党が暫定予算案に反対したことから週末に始まった米政府機関一部閉鎖は、3日で終わりました。共和党が所謂ドリーマー(幼少時に親に連れられてアメリカに不法入国した若者)の在留を可能にする措置の早期復活を主張する民主党の要求に対応するとしたことで、民主党が共和党の暫定予算案に賛成しました。ただ報道によれば、2月には再び暫定予算を組む必要があるようです。
このあと日銀金融政策決定会合の結果が発表され、黒田総裁の会見が行われますが、特段目新しい材料はでないと見られています。
◆ユーロ円買いポジションを維持
金曜日の下落局面で、135.50円でユーロ円の買いポジションを作りました。135円割れに損切りラインを置いて、年初来高値の更新を待ちます。
(提供:FXプライムbyGMO)
高野やすのり
慶應義塾大学卒。チェース・マンハッタン銀行(現J.P.モルガン・チェース銀行)、スイス・ユニオン銀行(現UBS銀行)などでインターバンクディーラー業務等に従事。現、(株)FXプライムbyGMOチーフストラテジスト。