世界を代表する投資家、ウォーレン・バフェット。彼は庶民の家に生まれながら、世界長者番付の上位に数十年にわたってランクインする大富豪に上り詰めました。バフェットは株式投資を得意とすることで知られていますが、彼の原理原則は不動産投資の世界にも相通じるものがあります。このコラムでは、バフェットの名言から不動産投資に活かせるものをいくつかご紹介します。

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(写真=ShutterstockProfessional/Shutterstock.com)

株も不動産も長期保有が大前提

同じ投資でも、株と不動産とでは違うのではないかと感じる方もいるかもしれません。しかし、原理原則は共通します。それを証拠にバフェットの右腕として知られるチャーリー・マンガーは不動産投資の世界で大成功を収めた人物として知られています。

ウォーレン・バフェットのいくつかの原理原則のなかでも柱となるのは、「購入した株は長期保有が前提」ということです。長期保有の大切さを説く投資家は多くいますが、バフェットの場合は年単位どころか、10年、20年単位で長期間保有し続けます。なかには、一生売る気がないのではと思われる銘柄さえあります。

このスタンスを象徴するバフェット語録が次のものです。

“喜んで10年間、株を持ち続ける気持ちがないのなら、たった10分間でも株を持とうなどと考えるべきではないのです。”
引用:桑原晃弥著『お金を引き寄せる世界一の投資家 バフェットの成功習慣』(洋泉社)

長期保有する度胸がないのなら投資で儲け続けるのは難しい、だから投資はやめておきなさいという助言です。もちろん、短期志向でも投資はできますが、イチかバチかの投機の色合いが濃くなりリスクが高まります。

これは不動産投資にも同じことがいえるでしょう。不動産投資(国内のマンション投資)は、毎月の家賃収入を数十年単位でコツコツためることでリターンが最大化します。市場の動向によっては売却益を得ることもできますが、まずは長期保有による運用が大前提になります。

長期保有の根拠は徹底した情報収集

長期保有するには、その根拠が必要になってきます。ウォーレン・バフェットの場合、その根拠となるのは「情報収集」と「その分野を学ぶ勤勉さ」です。バフェットの自伝『スノーボール』では、投資対象となる企業を徹底的にリサーチする様子が描かれています。

バフェットは、この企業の株に投資しよう!と考えたときに、事業内容や財務諸表をしつこいくらいに読み込みます。データをインプットするだけでなく、同業他社、出入り業者、その企業の製品やサービスを使っているユーザーなどからもヒアリングを行っているそうです。

これを不動産投資にあてはめれば、物件の基本情報はもちろんのこと、競合物件の家賃相場、そのエリアの特性(将来の可能性)などをリサーチせよということになるでしょうか。 こういった情報は、現代ならネットで1時間も検索すれば収集できます。さらに、現地に足を運んで情報収集する方は、長年そこで暮らす住人や商店主と世間話をして情報収集するのも良いかもしれません。

安かろう悪かろうには手を出さない

最後にご紹介するバフェット語録はこちらです。

“まずまずの企業をすばらしい価格で買うよりも、すばらしい企業をまずまずの価格で買うほうが、はるかにいいのです。”
引用:桑原晃弥著『お金を引き寄せる世界一の投資家 バフェットの成功習慣』(洋泉社)

少しわかりやすく意訳しますと、手頃な企業を激安で買うよりも、素晴らしい魅力を備えた企業(の株)を手頃な価格で買った方が良いということです。

この名言は、バフェットの失敗体験から生まれました。若かりし日のバフェットは、業績の悪化した繊維会社バークシャー・ハサウェイを安値で買って大喜びしたものの、再建することはなく大損をこうむりました。以来、「価値の低いものを安く買っても損をする」という強固な価値観を持つようになりました。

これを不動産投資にあてはめれば、立地が魅力的な新築・築浅マンションを手頃な価格で買えということになるでしょうか。郊外や駅から遠い中古マンションは安く買えますが、入居者募集で苦労したり、リフォーム代がかさんだりした結果、大損ということになりかねません。先人の知恵から謙虚に学び、投資を成功させ実りある人生を手に入れましょう。(提供:不動産投資セミナー

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