2018年2月15日11時過ぎに神田卓也さんに直接聞いた最新の相場観と戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

米ドル/円が106円台に続落しており、ユーロ/米ドルも1.24ドル台を回復している。昨日14日(水)に発表された米消費者物価指数(CPI)の結果を受けて、米長期金利が上昇し株価は一旦下げたものの、その後反発している。

そんな中で、ドルは全面安の展開。株・金利・為替の相関関係の説明が難しい動きだ。一部には米消費者物価指数(CPI)が上振れし、同時に発表された米小売売上高が下振れしたことで、米経済のスタグフレーション懸念という見方もある。ただ、さすがにこれには違和感を抱いてしまう。

しかしながら、本日15日(木)朝の米ドル/円の動きをみると、日本株の反発が見込まれる上に、五十日でドル買い需要が出やすい日であるにもかかわらず、早朝から米ドル/円が安値を更新する動きだった。マーケットの流れは問答無用のドル売りとなっており、それだけドル売りのモメンタムが強い証拠だろう。

現在の為替相場の戦略やスタンス

米ドル/円は、それぞれのチャートポイントを下抜けしてきたため、流れとしては次の節目である105円がターゲット。

足元ではリスク回避ムードの後退や日米金利差の拡大基調から、米ドル/円が売られすぎの反動で買い戻されてもおかしくないタイミングだが、現状、そうはなっていない。昨年2017年9月の安値レベルである107.30円付近を上回らない限り、本格反発にはなりづらいとみている。

それぞれのマーケットが統一感なく動いている印象のため、方向感を見定めることがなかなか難しい。しばらくは落ち着きどころを探る展開となるだろう。

神田卓也
株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役調査部長上席研究員。1987年福岡大学法学部卒業後、第一証券(株)(現三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社)を経て、1991年(株)メイタン・トラディション入社。インターバンク市場にて、為替・資金・デリバティブ等の取引業務を担当し、国際金融市場に対する造詣を深める。2009年7月(株)外為どっとコム総合研究所入社。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。