「起業資金はいくら貯めればいいのか?」「何にお金を使えば成功するのか?」。これは起業のときに誰もが持つ疑問であるが、必要な金額はそれほど大きくなくて良いことに気づく。それよりも必要はことは、自分が心のブレーキを外すことではないだろうか。その方法をご紹介しよう。

(本記事は、今井孝氏の著書『ゼロからいくらでも生み出せる!起業1年目のお金の教科書』=かんき出版、2017年12月11日刊=の中から一部を抜粋・編集しています)

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ゼロからいくらでも生み出せる! 起業1年目のお金の教科書
(画像=Webサイトより ※クリックするとAmazonに飛びます)

0円でどこまでできるか試す

「起業したいので、借金の方法を教えてください」

というのは、よくいただく質問の1つです。

「お金がなければ、今できることは何もない」という考えは、多くの場合は思い込みです。どんな状況でも、あなたにできることがあります。

実際に起業してうまくいっている人は、お金がない時期には、お金がなくてもできることをしっかりやっています。あなたにも、今やれることはたくさんあるはずです。

店舗を出したかったら、いろんな繁盛店を見に行って、自分ならこんなお店を出すというアイデアをノートに書いたりします。そして、必要な資金をコツコツ貯金したり、土日だけ飲食店で修業したりする人もいます。

そういう人は、遅かれ早かれ資金を貯めて起業しています。

逆に漠然と考えていると、起業に必要な経費はどんどん膨らみます。

事務所、看板、WEBサイト、パンフレット、デスクやイス、コピー機などの事務用品などなど。漠然と挙げればいくらでも挙げられます。

それで漠然と「借金しなければ」となるわけです。

しかし、実際には事務所は自宅で十分だし、WEBサイトも最初は無料のサービスを使えば良いケースがほとんどです。スキルや知識を活かした元手のかからないビジネスがどんどん増えていますし、飲食店などもレンタルで小さく始められます。

あとよくあるケースが、「何かを導入すればそれがお金を生み出してくれる」と思ってしまう場合です。実際は、同じ商品で成功する場合も、そうでない場合もあります。

ビジネスをやるからには、「稼ぐのは自分」、つまり「価値を生み出すのは自分」という気持ちが必要です。

つまり、元手はあなた自身なのです。

自分を動かすことにお金をかける

「ノウハウを知らないから成功していないんだ」「やり方さえわかれば成功できる」と多くの人が思っています。しかし、やり方を知っても、なかなか実行しなかった経験があなたにもあると思います。

実際にビジネスに向かって着手すると、大きな壁は「自分」だということに気がつきます。

いくら手続きを勉強しても、いくらノウハウを知っても、いざ実行の段階においては、結局は自分が動かなければ結果が出ません。自分の行動からしかお金は生まれないのです。

大部分の解決策は、心のブレーキを見つけて取り除くことです。

簡単に成功する「良いやり方」を探すためのお金を少し減らし、「普通のやり方」をコツコツと続けるために、その分のお金をかけてみてください。

ちょっと続けるだけで、違う景色がぱっと広がってきますよ。

覚悟できた分だけ投資する

友人のWEB制作会社の方が、依頼主とトラブルになっていました。

その依頼主が、「あまり売れなかったので、支払うお金がありません」と言って、WEBサイトの製作費を払わないからでした。

友人のほうは時間を使ってデザインを一生懸命考えて、外注費もかかっています。代金をもらえないと赤字です。一方、依頼主のほうは、「なぜ成果の出ないものにお金を出さなければならないのか?」という主張でした。

一見、どちらの主張も、それなりに正しく聞こえます。

このケースは、うまくいって売れた場合も考えると、わかりやすくなります。

例えば「作ったWEBサイトから、数百万円の利益が出た」という場合です。このときは、WEB制作会社は普通に製作費を払ってもらえるでしょうし、依頼主のほうは、経費を引いた利益をすべて得ることができます。

ということは、成功したら依頼主の利益は数百万円で、失敗したときは1円も払わなくて良いということになります。

つまり、リスクを取らずにリターンだけ欲しいという姿勢では、他人は動いてくれないわけです。逆の立場になれば、よくわかると思います。

失敗したときに被る金銭的、心理的な損失をしっかりと計算し、「これぐらいのリスクならやってみよう」と覚悟して受け入れられたときに、人は動くことができます。

「何があっても投資の元は必ず取る!」と心の中で決められたら完璧です。
「覚悟できたら投資する。できなかったら投資しない」、シンプルです。

失敗から目をそらして、つまり、成功したときのことしか考えないで、覚悟していないのに投資するとトラブルの原因になります。

覚悟は怖いと言う人もいますが、それは厳密に言うと、覚悟していないから怖いのです。

文章で感覚をお伝えするのは難しいのですが、覚悟ができていると、すべてを受け入れられるのでけっこう落ち着いていられます。

今井孝(いまい・たかし)
株式会社キャリッジウェイ・コンサルティング代表取締役。1973年大阪生まれ。大阪大学大学院修了。大手IT企業に約8年在籍し、新規事業を成功させる。独立1年後に始めたセミナーには10年連続で毎回300人以上が参加。トータルでは6,000人以上になる。また、マーケティングに関するさまざまな教材が累計3,000本以上購入されるなど、3万人以上の起業家にノウハウや考え方を伝え、最初の一歩を導いた。