株式の動きを一目でわかりやすくグラフ化したものが「株価チャート」だ。株価チャート(以下チャート)は、時系列で過去の株式の値動きを表したものであり、客観的事実のみが反映されているのでごまかしが一切ない。

その点で、チャートにはその株式を売買する投資家の素直な心理状態が反映されているとも言える。ここではチャートの基本であるローソク足や出来高などに注目し、そこからいったいなにがわかるのかをお伝えしていきたい。

基本1 ローソク足で株価の先行きを予測するには

株価チャート,投資
(画像=ahorizon / Shutterstock.com)

一定期間の株価の動きを表現したものがローソク足である。一定期間の開始値段、一番高い値段、一番安い値段、終了値段の4つの値段を組み合わせることでローソクのような形になるのだが、そのローソクを組み合わせることで株価チャートが出来上がる。

ローソク足の形で株価を振り返ってみると、そこから株価の動きに関する様々な情報をよみ取ることができる。

例えば1週間で、ある企業の株価が1000円から1200円へと上昇したとする。数字だけ見ると上昇したという事実しか知ることしかできない。

しかし、株価の動きをより深く知るためにはその銘柄がどのように上昇したのかを知っておくべきなのだ。上記の銘柄の値動きが一週間の中で以下の経路をたどって作られていたらどうであろうか。

A 1000円→1500円→1200円
B 1000円→900円→1200円

どちらも1000円スタートで1200円で週末を終えているが、その間は全く異なる値動きをしている。Aは一度大きく買われたものの反動で大きく売られて終えている、Bは一度売られたものの結局は高値をつけて終えている。

投資家心理で言えば、次の週に強気で挑みたいのはBのほうなのである。株価のみからは知ることのできない情報がローソク足には詰まっている。興味があればぜひローソク足の分析なども知ってほしいものだ。

参考)酒田五法(ローソク足の分析方法の一つ)

基本2 移動平均線で株価の売買ポイントを探る

移動平均線は、決められた期間の株価の平均値をつなぎ合わせてつくった線のことである。1日をベースにした移動平均線の場合には、毎日株価が変わるので1日終わるごとに線の位置は更新されていくことになる。

いったいなぜこんな線があるのだろうか。

移動平均線の一般的な仕様の方法は株価のおおまかな流れを見ることにある。単純に移動平均線が上向いている時には株価は上昇トレンドになっていると判断されるのだ。

移動平均線には実に様々な使い方があり、慣れてくると株価が大きく動いた時に移動平均線からどれだけ離れているかで売買の判断をするというものがある。

これは移動平均乖離率を利用した株価の売買として特に短期投資をする人たちに人気の高い投資方法である。ちなみに移動平均線を利用した売買ポイントの見つけ方には以下のものが存在している。

参考)ゴールデンクロス&デッドクロス
……2本の移動平均線の交差によって売買ポイントを探る

参考)グランビルの法則
……移動平均線とローソク足の位置関係によって売買ポイントを知る

基本3 出来高で大化けする株を見抜くために

出来高は株の取引された量のことで、一般的にはある株式がどれだけ投資家に人気があるのかを知るために利用される。例えば企業の株式が200円で100株売りに出されていたものを、ある投資家が200円で100株買うと100株の出来高となる。

銘柄によっては1日で数千万株取引されるような超人気株がある一方で数百株程度しか取引されない株もある。すべての企業の出来高が似たような出来高ではなく、むしろ1日の出来高が数万株程度の少ない銘柄のほうが株式市場では多いくらいなのだ。

ただそのような出来高が少ない銘柄でも人気の火がつく時がある。大抵の場合、出来高の少ない企業は時価総額(企業の規模)が小さい企業が多い。そんな企業に投資家好みのニュースが発生すると、多くの投資家に取引されるようになるのだ。

連日の出来高の盛り上がりは株式市場では「大商い」と呼ばれ、株価上昇の狼煙となることがある。株価チャートの下部分に目立たないような形で存在している棒グラフだが、株価の先行きを知るための重要な役割をする。

ストキャスティクス、RSI、MACDなどチャートには種類がたくさん

通常証券会社が提供している株式情報ツールには独自に作った株価チャートが備えられれている。そしてデフォルトの状態では「ローソク足・移動平均線・出来高」でチャートが構成されている場合が多い。

ただ、株価チャートには他にも多くの株価の値動き予測のための分析ツールが存在している。株価の動きの一時的な天井や底を見抜くためのストキャスティクスやRSI、株価の流れに乗るためのMACD(マックディー)など、ローソク足と併用することでより正確に株価の動きを予測することも可能だ。

ただし、チャートの株価分析ツールはたくさん組み合わせるほど利益が出なくなる(相反するシグナルがでる)こともあるので、できるだけシンプルな組み合わせを自分なりに考えて使ってみたいところだ。チャートに慣れてきたら、自分なりの分析ツールの組み合わせを模索してみてほしい。

谷山歩(たにやま あゆみ)
早稲田大学法学部を卒業後、証券会社にてディーリング業務に従事。Yahoo!ファイナンスにてコラムニストとしても活動中。日経BP社「日本の億万投資家名鑑」でも掲載されるなど個人投資家としても活動中。個人ブログ「インカムライフ.com」。メディア掲載多数。