大化け銘柄
(画像=Bacho/Shutterstock.com)

目次

  1. はじめに
  2. 大化け株には特徴がある
  3. 「チャート妙味」――みんなが買いたくなるチャートとは?
  4. 「出来高」――株価の動きのバロメーター
  5. 「話題性」――株価を押し上げる人間の単純な心理
  6. 大化け株は行き過ぎることがある

はじめに

株式投資の醍醐味は、安く買った株が大きく値上がりすることだろう。株価が2倍、3倍になるような銘柄を掴むことができれば会心の投資と言えるのではないだろうか。年間、何本かこのような「大化け株」が誕生する。

大きな値動きをするであろう株を見極めるのは中々に難しいが、過去の大化け株を読み解くと、一定の法則性を見いだすことができる。本連載では7回に渡り、大化け株を発掘する方法をお伝えしていきたい。

【第1回】ではチャート、出来高、話題性の3要素から得られるヒントについて解説していく。

大化け株には特徴がある

投資雑誌や金融メディアを賑わせる銘柄の多くは、派手な値動きをする「大化け株」である。好材料によって株価が急激に上がった株や、投資家の期待に合わせて好調な業績を更新していくことでゆっくりと株価を上昇させてきた株など様々だ。

ただ残念ながら多くの個人投資家がそのような株を知るのは大化けした後のことであり、その後に株を買っても上昇余地が小さかったり、大口投資家の利益確定の売りに巻き込まれてしまうことすらある。そんなことにならないためにも大化け株の特徴を知っておこう。(記事内株価は2018年12月12日終値)

「チャート妙味」――みんなが買いたくなるチャートとは?

株価チャートを見ると皆が買いたくなってしまうタイミングがいくつか存在する。たとえば、下落トレンドにあった株式が下げ止まり、株価が上昇し始めるタイミングや、株価横ばいのこう着状態を突破して株価が上昇を始めたタイミング(ブレイクアウトと呼ばれる)などがそれに当たる。

しかし、投資家が特に強気になるチャート妙味のあるパターンは「青天井」と呼ばれる状態である。青天井は過去の高値をすべて通過して、現在の株価が進行形で高値を作り続ける状態のこと。

青天井とは、その上値である高値がすべてなくなることであり、あえて株式を売る必要のない状態である。

投資家も人間であるので、過去の高値や取引がたくさん行われた価格帯ではいったん様子見をするために株を売ることがある。これは「上値が重い」とも表現される。

多くの大化け銘柄の長期チャートを確認してみよう。ほとんどの銘柄が、過去の高値を突破したタイミング(上場来高値とも呼ばれる)があるはずだ。もし現在そんな銘柄があるとすれば数ヶ月後、数年後には株価も大化けしているかもしれない。

「出来高」――株価の動きのバロメーター