金曜日の海外時間には、発表された米経済指標で物価関連の結果が予想を下回ったことから米長期金利が低下してドル売りが強まりました。
今後の見通し
今週は、日本がゴールデン・ウィークで、大手輸出企業などが1週間連続の休みとなる場合が多い週です。このゴールデンウィークと、お盆休み、さらに年末年始など大手輸出企業が連続休暇の時には、主要な輸出企業が同じような水準でドル売り、円買いの指値オーダーを出します。110円や110.50円などキリの良いレートに集まる傾向にあります。一方輸入企業はあまり指値オーダーをおかないので、銀行のディーラーなどが見ると、上値が重くなる印象を持ちます。何か新規の材料があればもちろんそういったオーダーを飲み込んで行くのですが、新規材料ない中では、どうしても上値の重い状況になりやすい週になります。
ドル売り円買いのポジションを保有中
金曜日の上げで109.40円でドル売り円買いのポジションを作りました。そのまま継続で損切りラインを109.70円に置いて、108円台半ばでの利食いを目指しています。
海外時間からの流れ
欧州時間序盤、東京時間終盤の流れを引き継いでユーロ売りが優勢となって、ユーロドルは1.2060台まで、ユーロ円は131.90円台まで下落しました。その後はユーロドルは1.2075を、ユーロ円は132.00円台を中心としたもみ合いになりました。この間ドル円は109.30円台を中心としたもみ合いが続きました。
NY時間にはいって発表された米・第1四半期GDPが予想よりも強い結果だったことからドル買いが強まって、ドル円は109.50円台まで上昇し、ユーロドルは1.2050台まで下落しました。しかし同時に発表された米・第1四半期GDP価格指数、米・第1四半期コアPCEが予想を下回ったことから米長期金利が低下するとドル売りが優勢となってドル円は108.90円台まで下落し、ユーロドルは1.2110台まで上昇しました。
NY時間引けにかけて、ユーロ買いが強まって、ユーロドルは1.2130台まで、ユーロ円は132.30円台まで上昇しましたが、ドル円は109.00円台を中心とした小動きが続きました。
週明けアジア時間にはいってからは、各通貨ペアとも小動きが続いています。
今日の予定
今日の海外時間には独・2月小売売上高指数、独・4月消費者物価指数、米・3月個人所得/個人支出、米・3月PCEコア・デフレータ、米・4月シカゴ購買部協会景気指数、米・3月中古住宅販売保留指数の発表が予定されています。
(提供:FXプライムbyGMO)
高野やすのり
慶應義塾大学卒。チェース・マンハッタン銀行(現J.P.モルガン・チェース銀行)、スイス・ユニオン銀行(現UBS銀行)などでインターバンクディーラー業務等に従事。現、(株)FXプライムbyGMOお客様コンサルタント。Twitterでも情報発信中 高野やすのり@takano_fxp