南国の光と風を求めて世界中から人々が訪れる人気リゾート地ハワイ。ハワイの不動産は資産分散や税金対策などの実益目的に加えて、別荘(セカンドハウス)利用の観点からも人気が高い。ハワイに不動産を所有するメリットを最大限に生かすためには、目的に叶った物件選びが重要となる。

日本人にとって特別な場所 ハワイ不動産の種類や特徴
(画像=リスト サザビーズ インターナショナル リアルティ)

下がらないハワイの不動産価値

米国籍以外でも不動産所有が認められているハワイの地に、投資や別荘目的での不動産を購入する海外富裕層は多い。購入対象となる不動産の主な種類はコンドミニアム、ホテルコンドミニアム、一戸建てなどだ。土地柄ハワイの不動産供給には限りがあり、不動の人気を誇るリゾート地として宿泊施設の需要も常に高いため、どのタイプの不動産価格も恒常的に上昇傾向を保っているのが特徴だ。

また、オアフ島に関しては活火山が存在しないので、災害大国である日本に比べて、地震や噴火は非常に少ない。ハリケーンも滅多に来ないので、災害リスクは極めて低いと言えるだろう。ハワイに実物資産を持つならオアフ島と覚えておきたい。

これらポジティブな不動産事情に加え、自らのニーズに沿った物件を購入することが、ハワイの不動産投資を成功させる秘訣となる。投資だけの目的で購入するか、別荘利用を前提として使用しない時は貸し出すか、別荘目的の場合には滞在頻度や誰と使いたいかなども念頭に置いて、物件選びをすることが大切だ。以下で、主なハワイ不動産の種類を確認していこう。

コンドミニアム

ハワイの物件で最もメジャーなタイプがコンドミニアムだ。必要最低限のサービスが提供され機能的で手頃な価格帯のものから、高級ホテルと変わらない設備のラグジュアリー型まで、幅広い選択肢がある。長期滞在に便利なように家具やキッチンなどが付いている。ラグジュアリー型コンドミニアムではユーティリティスペース、プール、BBQ施設、テニスコート、ジム、図書室、ゴルフシミュレーター、ビリヤードルームやパーティールームなどを備えている場合もある。

ホテルオペレーションのような清掃、ベッドメイキングサービスはなく、基本的に滞在中の一連の家事は宿泊者が自分でする。コンシェルジュサービスが入っているコンドミニアムでは、ホテルと同じようにサービスやサポートをリクエストすることもできる。

また、ハワイでの暮らしをより豊かにするために不動産会社によっては独自のコンシェルジュサービスを提供しているところもある。清掃やベッドメイキングサービスはもちろん、オーナーが理想とする暮らしの実現をサポートしながら暮らすように滞在するワンランク上のハワイライフを提案してくれる。

適度なプライバシー感と共用スペースを自由に使える利便性から、コンドミニアムは気楽な長期滞在に向いており、例えば子供が毎年ハワイのサマースクールに通ったり、毎年のバケーションを家族で過ごしたりする場合にはもってこいの物件タイプである。

ホテルコンドミニアム

コンドテルと呼ばれることもあるホテルコンドミニアムは、ハイクラスホテルの一室の所有権を購入するものだ。部屋を使用しないときは通常のホテルの1室として貸し出される。清掃や備品の補充などはすべてホテル側によって行われ、ルームサービスやホテル設備は通常の宿泊客と同じように利用できる。ホテルルームとして貸し出されることが前提なため、稼働率確保のため年間の最大宿泊日数が決まっていることが多い。部屋に所有物を置けないなどの制限もあるが、オーナー専用のストレージ(クローゼット)が用意されている場合もある。

定期的にハワイを訪れるが滞在日数がさほど多くない場合や、滞在中は日常の雑事から一切解放されてホテルでのリゾートライフを楽しみたい場合には、最高の環境を約束してくれる物件である。

一戸建てとタウンハウス

完全なプライバシーを確保したいなら、一戸建てを購入するという選択肢もある。高級住宅地の戸建て物件では、低層階からのオーシャンビューも夢ではない。ハワイの一戸建ては各ベッドルームに専用のバスルームが付いている場合が多く、気の置けない家族や友人同士が内輪だけで集える場所としても魅力的だ。

プライベート・ゲーティッドコミュニティ内の一戸建ての場合、コミュニティ専属のセキュリティガードが常駐しているため不審者などの心配も少なく、セキュリティ面でも安心だ。

一戸建てよりも手頃なタウンハウスという選択肢もある。タウンハウスとは、一棟の建物を縦に区分した共同住宅のことだ。住居出入口は個別で隣家と壁続きになっている低層住宅で、共用スペースにプールやBBQエリアが設置されていることも多い。

特別な場所の特別な不動産

最後に日本人の渡航目的などに関する傾向を見てみたい。ハワイ州政府観光局の統計によると、毎年約150万人もの日本人がハワイを訪れ、リピーター率は60%以上だという。主な目的地はオアフ島が圧倒的に多く90%以上、平均滞在日数は約6日間となっている。

ショッピングやアクティビティ、そして大自然に囲まれたリラクゼーションなど、何度訪れても飽きることなく、誰もが楽しみを見出せるのがハワイ最大の魅力だ。治安も良く日本から気軽に行ける環境が出来上がっているため、幼少の頃からハワイのサマースクールなどに定期的に通い、大人になってからは家族と休暇を過ごすために訪れ、引退後は避寒地として長期滞在するというリピーターも多いという。年に数回ハワイで会う人間関係を築ける社交の場としても、ハワイの人気は高い。

日本人にとって特別な場所であるハワイに不動産を所有する特権を最大限に生かすためには、自分のニーズを把握すること、そして信頼できるエージェンシーを見つけることが重要となる。ハワイとの付き合い方や資産運用の方向性を元に現場を知るプロのアドバイスを受けることで、ニーズとアイディアを具現化した最適な物件選びが可能となる。