このコーナーでは毎週原則木曜日に実施しているMarket Talk(動画セミナー)のサマリをお届けします。

2018年8月9日(木)Market TalkのSummary

ゴールデンクロスの出現

広木隆,Market Talk
(画像=Thinkstock/GettyImages)

日経平均のチャートでゴールデンクロスが7月に出ている。テクニカルでは5日や25日といった短期はダマシとなることが多く、使えないと思うが、週足の13週と26週のゴールデンクロスはきくと思う。過去をみると、①2012年秋のゴールデンクロス出現後のアベノミクス相場 ②2014年7月のゴールデンクロス出現後、秋に黒田バズーカの発動で大相場、2015年チャイナショック前の高値まで駆け上がり、その後チャイナショックで下がる。③2016年9月末ブリグジットで下がり、その後米大統領選挙で不安感が蔓延しているところにゴールデンクロスが出て、その後トランプラリー、昨年秋の16連騰、今年の年初来高値といった大相場につながっている。今はさえない相場だが、悲観のなかにこそ強気相場は生まれていると思う。過去のゴールデンクロス出現~大相場には共通点があって、2年周期、選挙の前というのが共通点。自民党総裁選で安倍総理の3選が決まる、米中間選挙でいったん出尽くしとなり、貿易戦争もトランプがアメリカが勝ったと終結宣言でもしてこれ以上エスカレートしないとなれば、現在EPSと乖離してしまっている株価も、9月の自民党総裁選、11月の米中間選挙以降キャッチアップしてくるのではないか。今年前半もたついた分、ここから期待できるだろう。

日米貿易協議(FFR)で協議がまとまらない場合、ドル円はどこまで円高が進みますか?

節目の110円ぐらいを見ておけばよいのではないか。

23,000円の壁が厚そうです。米国のサマーラリーが終わり夏休みに入ると、また、停滞になりそうな気がします。ここは、為替しか期待できないように思うのですが、今後の為替の予想をお聞かせください。

為替もアメリカの利上げ、日本の緩和強化を反映するべきだが、今は貿易戦争の影響で株価同様上値が重くなっており、FFRで何事もなしというベストシナリオで戻るのを期待。

日本株特にマザーズ指数が中国株と連動しているのはなぜか?あるいはそもそもマザーズ指数が弱いのはなぜか?

そもそもマザーズ指数が弱いというだけの話で、リスクテイクが落ちているということであろう。

日本株は何でこんなに弱いのですか?

市場参加者の層が薄いからだ。アメリカのようにヘッジファンドがうようよしている世界ではないので、ちょっと下がったところを買ってやろうという投資家が少ないということが日本株の弱いところだと思う。

昨日の決算発表の上方修正をうけてダイフクが大きく上げていますが、年初からの下落を考えると戻りが鈍いように感じています。今後のダイフクの見通しを教えてください。

ダイフクのような設備投資関連銘柄は、貿易戦争懸念や市場のセンチメントの悪化がひと段落すれば、大元の経済環境が変わらない限り、好業績に支えられて株価も上がってくるだろう。

米中貿易戦争は予想外に拡大の一途、中国はじめ新興国の通貨は下げ止まりません。今後の世界経済が下方転換する可能性が高まっているのかそうでないのかを教えて下さい

アメリカの経済はこの間のGDPが4%、失業率も低い、今後もいくところまでいってアメリカの景気拡大は戦後最長を更新するだろう。日本も今年いっぱい拡大していき戦後最長となると思われる。安倍総理も来年のW選挙、消費増税を控えここから景気を落とすことはできない。補正予算の早期着手にはいってくると思う。中国もインフラ投資などの景気刺激策を行うことが決まっている。中国以外のアジア新興国も米中の貿易戦争の間隙をぬってポジション的に優位になり、アジア経済がさらに強くなるという分析もある。そうなると今年の後半から来年にかけて世界景気がもう1回ブーストしていく可能性が十分あると思う。

広木隆(ひろき・たかし)
マネックス証券 チーフ・ストラテジスト

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