昨日の海外時間には、各国株価、原油相場、米長期金利が上昇したことから、ドル売り、円売りの動きが強まって、ドル円は小動きでしたが、ユーロドルのほかユーロ円などクロス円などが上昇しました。

今後の見通し

FXプライム,高野やすのり,市況解説
(画像=PIXTA)

昨日このコラムで書いたように、ジャクソンホールという恒例のイベントを通過して、再びドル売り、円売りの流れに戻って、結果的にドル円はあまり大きな動きになっていません。

トランプ大統領が「米国とメキシコが北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉の2国間協議で合意に達した」と発表したこともリスク回避の後退の動きを後押ししたと考えられます。引き続きカナダとの交渉が再開されるとみられますが、一方で中国との交渉に関してはトランプ大統領は「彼らは協議を望んでいる」「正直なところ、今は適切な時期ではない」と述べて、時間がかかることを示唆しています。しかし、市場では、S&P500が連日市場最高値を更新するなど、貿易摩擦問題に関して楽観的な見方に傾いていると考えられ、引き続きリスク選好のドル売り、円売りという動きが続きそうです。

111.40円のドル売りポジションを維持

金曜日に作った111.40円でのドル売りのポジションを持っています。あまり芳しい値動きにはなっていませんが、直近高値越えの111.60円に損切りラインを設定しながら、下落するタイミングを待っています。

海外時間からの流れ

欧州時間、ロンドン市場が休場だったこともあって、各通貨ペアとも非常に狭いレンジ内でのもみ合いが続きました。

NY時間早朝から欧州株、原油相場、米長期金利が上昇をはじめ。対欧州通貨を中心にドル売りが優勢となって、ユーロドルは1.1690台まで上昇しました。この間ドル円は一旦110.90円台まで下落したあと110.00円台を中心としたもみ合いとなって、ユーロ円は129.80円台まで上昇しました。

NY時間午後にはいると、株価や米長期金利の上昇が止まり、各通貨ペアとももみ合いとなりました。

東京時間にはいってからは、日経平均が堅調に推移していることからドル円も堅調に推移しています。

今日の予定

今日の海外時間には、独・7月小売売上高指数、米・6月S&P/ケースシラー住宅価格指数、米・8月CB消費者信頼感指数の発表があるほか、プラート・ECB専務理事の講演が予定されています。

(提供:FXプライムbyGMO)

高野やすのり
慶應義塾大学卒。チェース・マンハッタン銀行(現J.P.モルガン・チェース銀行)、スイス・ユニオン銀行(現UBS銀行)などでインターバンクディーラー業務等に従事。現、(株)FXプライムbyGMOお客様コンサルタント。Twitterでも情報発信中 高野やすのり@takano_fxp