男性で54.2%、女性で36.2%が「独立開業」を考えたことがある!
第一生命保険相互会社(社長森田富治郎)のシンクタンク、ライフデザイン研究所(所長千葉商科大学学長加藤寛)では、20 代~50 代までの全国の男女勤労者661 名を対象に標記についてのアンケート調査を実施いたしました。
このほど、その結果がまとまりましたので、ご報告いたします。
目次
アンケート調査の実施概要 【仕事に関して自信があること】 【仕事に関して自信がないこと】 【外国語でのコミュニケーション】 【今後取得したいと思う仕事関連の資格】 【自分に対する上司の評価をどう思う】 【自分の上司をどう評価するか】 【副業としてのアルバイト経験】 【今後の「副業」の希望】 【「独立開業」への希望 【自分はリストラの対象になると思うか】
アンケート調査の実施概要
1. 調査対象 20 代から 50 代までの全国の男女勤労者 661 名 (ライフデザイン研究所生活調査モニター) 2. 実施時期 2001 年 11 月
3. 調査方法 郵送配布・郵送回収
4. 有効回収数(率) 628 名(有効回収率 95.0%)
5. 回答者の属性 今回の『仕事に関するアンケート調査』は、2001 年11 月に実施した「仕事・暮らしと生活設計に関するアンケート」結果の一部をとりまとめた。このアンケートは、パートタイマー・アルバイトなどを含むため、今回は正社員である人に絞った。 以下がその属性である。
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仕事に関して自信のあること
-男性は「専門知識」、女性は「根気」と「笑顔」-
仕事に関することで自信をもっていることを、正社員に尋ねたところ、男性の場合「業務上の専門知識」が65.3%で最も多く、「根気」49.2%、「体力」37.5%が続いている。
一方、「語学力」「社外人脈」と回答した人は少ない。
女性の場合「根気」と「笑顔」が6割以上を占めており、「体力」「業務上の専門知識」「整理整頓」等を回答した人は4割ほどとなっている。
-中高年女性は、多くのことに自信をもっている-
年代別にみると、50 代男性では「体力」「笑顔」以外の大半の項目について若年層よりも自信をもっている。女性の場合も年代が高まるほど「自信」をもつ項目が増え、男性では年齢とともに低下傾向にあった「体力」も、女性では50 代が最も高い結果となっている。
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仕事に関して自信の無いこと
-男性・女性ともに1位は「語学力」-
「語学力」に関しては男性の62.8%、女性の63.8%が自信なしと答えている。男性の場合、2位は「社外人脈」の28.4%であり、「語学力」についての自信のなさが突出した結果となっている。女性の場合「交渉能力」「プレゼン能力」「社外人脈」が3割前後で続いている。
-20 代も「語学力」には自信のない人が多い-
「自信の無いもの」は先に見た「自信のあるもの」よりも年齢差が少ない結果となったが、男性・女性ともに「業務上の専門知識」では若年層で「自信なし」が目立つ。
「語学力」については年代が高くなるほど「自信なし」が増加するものの、20 代でも男性の51.2%、女性の53.6%が「自信なし」と回答しており、若年層が必ずしも語学力に自信をもっているとはいえない結果となった。
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外国語でのコミュニケーション
-20 代男性の48.7%が「日常会話」以上できると回答-
外国語でのコミュニケーション能力の程度をみると、「日常会話」もしくは「仕事の交渉」ができると回答した人は、男性の33.4%、女性の25.0%となっている。この比率が特に高いのは20 代の男性で48.7%、最も低いのは40 代・50 代女性で、10%程度となっている。
一方「ほとんどできない」と回答した人も男性の30.9%、女性の48.8%に達している。
-年収1,000 万円以上の男性では60.7%が「日常会話」以上-
この結果について男性の年収(個人年収)別にみると、年収の高い層ほど語学力が高まる傾向にある。とりわけ年収1,000 万円以上層では60.7%が「日常会話」以上と回答している(「日常会話」が46.4%、「仕事の交渉」が13.8%)。
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今後取得したいと思う仕事関連の資格
-男女ともにTOEICがトップ-
今後、仕事関連の資格を取得したいと回答した正社員を対象に、その資格について尋ねたところ、回答は比較的分散した結果となった。男女ともに「TOEIC」が1位で、以下、男性では「社会保険労務士」「中小企業診断士」「英検準1級以上」「税理士」の順となっており、“英語と経営関連”という結果となった。一方女性は、「英検準1級」「社会保険労務士」「簿記」「ワープロ検定」となり、男性同様に“英語と実用”の側面も強い。
-30 代男性ではFPが20.6%-
これらの結果を性・年代別に見ると、20 代では男性の場合「英検準1級以上」が27.3%、「税理士」が18.2%、女性では「TOEIC」が22.4%と多い。30 代男性では「FP」が20.6%、40 代・50 代男性では「宅建」「社労士」、40 代女性では「簿記」、50 代女性では「行政書士」などの回答が多い結果となった。
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自分に対する上司の評価をどう思う
-男女とも8割が「妥当な評価」と感じている-
勤務先での自分の評価についてどう思うかを正社員を対象に尋ねたところ、「妥当な評価だと思う」が男性76.0%、女性81.7%と大半を占め、「過大評価だと思う」は男女全体の3.6%のみとなった。一方「過小評価だと思う」は女性の13.3%に対して男性では21.1%に達しており、自分への評価が低すぎると感じている人が5人に1人を超えている。
-50 代の男性では、過小評価と感じている人が36.0%に達している-
このように男性でやや多く見られる「過小評価」について男性の年代別にみると、20 代から40 代までは「過小評価」と回答した人が15%前後となったが、50 代ではこの割合が36.0%に達しており「突出」した結果となった。また、同じく男性について「妥当な評価」と回答した人の割合は、本人年収1,000 万円以上の層で多く、自分に対する評価への満足度が高い様子がうががえる。
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自分の上司をどう評価するか
-男性は自分の上司への信頼度が高いが、女性は……-
自分の直属上司の仕事ぶり、人柄についての評価を正社員を対象に尋ねたところ、「仕事ができ、人柄も信頼できる」という、いわば満点評価をしている人は男性で43.8%に達しているものの、女性では31.7%にとどまっている。一方「仕事ができないし人柄も信頼できない」という最悪な評価をした人は、男性の15.1%に対して女性では22.1%と多くみられる。
-20 代社員からみた上司への評価は、男性は高評価、女性は低評価-
20 代の社員からみた直属上司への評価は、「仕事ができ人柄も信頼できる」と回答した人が男性では51.2%と各年代を通して最も高い結果となったのに対して、女性では27.4%と同世代の男性社員と比較して半分程度の低い割合となった。また、男女とも30 代以降では自分の上司への評価割合が低下傾向にある。
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副業としてのアルバイト経験
-男性の30.0%、女性の37.9%が「現在している」「したことがある」と回答-
勤務先の業務以外に副業としての「アルバイト経験」の有無を正社員に尋ねたところ、「過去にしたことがある」「現在している」を合わせた経験者の割合は、男性の30.0%、女性の37.9%に達している。「現在している」のみをみても男性8.5%、女性7.5%で、全体の1割弱の人が「副業」を持ちながら仕事をしている結果となった。
-50 代男性では41.6%が、現在しているか経験者-
「現在している」か「したことがある」人の割合を性年代別にみると、男性では30 代以降、この割合が高まり、40 代では31.9%、50 代では41.6%に達している。また、女性では30 代42.9%、40 代43.8%に達している。男性について本人年収別に見ると、300 万円未満層の割合が最も高いものの、1,000 万円以上層でも32.1%に達している。
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今後の「副業」希望
-男女とも正社員の半数以上がアルバイト希望-
勤務先の業務以外に、今後、副業としてのアルバイトをしたいかを正社員に尋ねたところ、「したい」と回答した人が男性の50.5%、女性の59.6%に達しており、「したくない」と回答した人(男性48.6%、女性40.0%)を上回っている。
-20 代女性正社員の65.5%が「副業希望」-
この結果について性・年代別に見ると、男性では20 代が51.2%となっており、30 代以降では年代が上がるほど「副業希望」が高まる傾向にあり、50 代では58.4%に達している。一方、女性の場合、「副業希望」は20 代が最も多く65.5%に達しており、加齢とともにやや低下傾向にある。
男性の本人年収別に見ると、1,000 万円以上の層で「副業希望」割合がやや低い以外は大きな差が見られない。
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「独立開業」への希望
-男性の54.2%、女性の36.2%が「考えたことがある」-
今後、サラリーマン・OLを辞めて「独立・開業」を考えたことがあるかを正社員に尋ねたところ、男性の54.2%、女性の36.2%が「具体的にある」「具体的ではないがある」と回答し、とりわけ男性の場合13.1%と約7人に1人が「具体的に考えたことがある」と回答している。
-30 代男性と50 代男性では約6割が「考えたことがある」-
「独立・開業」を考えたことがあると回答した人の割合を性・年代別に見ると、全体として女性よりも男性の方が高く、30 代男性では59.4%、50 代男性では60.7%に達している。一方、女性の場合、20 代では26.2%と相対的に低いものの、30 代以上になるといずれも4割以上の人が「考えたことがある」と回答している。
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自分はリストラの対象になると思うか
-「たぶんなる」「なるかもしれない」よりも、「ならないと思う」が多い-
将来、自分自身が「リストラ」の対象になると思うかを正社員に尋ねたところ、「たぶんなる」と回答した人は男性5.7%、女性3.8%と比較的少なく、「なるかもしれない」を加えても男性36.0%、女性31.3%にとどまっている。これに対し「ならないと思う」は男性48.6%、女性52.5%とほぼ半数を占め、「わからない」が男女とも約15%となっている。
-50 代男性では13.5%が「たぶんなる」と回答-
「たぶんなる」「なるかもしれない」と回答した人の割合を性・年代別に見ると、20 代男性では22.0%にとどまっているものの年代が上がるとともに上昇し、40 代では37.4%、50 代では49.4%とほぼ半数に達しており、50 代では「たぶんなると思う」のみで13.5%となっている。一方、女性では20 代・30 代では男性の割合を上回っている。(提供:第一生命経済研究所)
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株式会社ライフデザイン研究所 業務推進部広報担当/福原・岸 〒100-0006 東京都千代田区有楽町1-13-1