相続税申告書の提出部数について

相続税申告書の提出部数
(画像=チェスターNEWS)

相続税申告書が完成したら税務署へ申告書を提出しますが、その際に提出部数は何部必要かということですが、原則は「1部」となります。ただし相続人や税理士控えが必要な場合には、必要な部数を提出することで税務署で受け付けた旨の判子を押した控えをもらうことができます。

控えを提出することで、後で内容を確認できるようなりますし、申告期限内に申告書を提出したことの証明・確認にもなり安心ですので、通常は控えの相続税申告書を提出します。

相続人が複数人いる場合で各相続人ごとに保管したい場合には、相続人の人数に応じて提出するとよいでしょう。なお実際に申告書を提出する際には提出するものと同じファイルを持っていくと書類が多くなってしまいますので、相続税申告書の第1表だけ持っていくと税務署で収受印を押印してくれます。

後から税務署に相続税申告書を見せてもらうのは大変!?

では税務署へ相続税申告書を提出する際に控えの作成を忘れてしまって、後から提出した申告書を閲覧したい場合には税務署の申告書閲覧サービスというものがありますが、かなり面倒です。

下記が相続税申告書を事後的に閲覧したい場合の手続きの説明箇所の引用です。

共同で提出された相続税申告書については、共同で提出した納税者全員が来署し、全員の氏名が記載された閲覧申請書を提出した場合又は共同提出した納税者の一部から閲覧申請がなされた場合で、閲覧申請者以外の共同提出した納税者全員の委任状(実印(届出印)が押印されたもの(以下同じ)。)及び印鑑登録証明書(申請日前30日以内に発行されたものに限る。以下「印鑑証明」という。)の添付がある閲覧申請書の提出があったときに限り、当該申告書全体の閲覧に応ずることとし、閲覧申請者以外の共同提出した納税者全員の委任状及び印鑑証明の添付がない場合には、閲覧申請者及び委任状等を添付した納税者に係る情報と認められる部分(行政機関個人情報保護法第12条に基づく開示請求があった場合の開示の対象となる範囲に準じる。)のみの閲覧を認める。なお、各納税者が各別に提出した相続税申告書については、当該申告書を提出した納税者からの閲覧申請(代理人による申請を含む。)に限り、閲覧を認める。(国税庁HPより)

このように一度提出した相続税申告書を後で閲覧するためには、かなり手間がかかりますので、相続税申告書を提出する段階で控えを作成しておき、税務署に控え分が分かるように提出しておくとよいでしょう。

まとめ

相続税申告書の提出部数は最低でも「2部(税務署提出用+相続人控え用)」で提出して、相続人の保管ニーズに応じて提出部数を増やすとよいでしょう。なお税理士が相続税申告書を作成している場合には、通常、税理士控えと相続人控えも含めて最低3部の相続税申告書を提出することが多いです。

(提供:チェスターNEWS