お金持ちの人、をイメージしてみてください。どういう人が思い浮かぶでしょうか。いつも羽振りがいい人でしょうか。それとも、豪邸に住んでいる人を指すでしょうか。高給を貰っている弁護士や会社役員をイメージするでしょうか。

意外と人によってどういう人をお金持ちと思うかは変わってくると思います。それもそのはず、実は、「お金持ち」の中にも、いろいろな種類の人がいるからです。今回は、お金持ちの種類と、その特徴を解説します。

お金持ちは3種類!

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(写真=Nejron Photo /Shutterstock.com)

お金持ちは実は主に3種類に分けることができます。フロー(=月々の収入)が多いタイプかストック(=持っている資産)が多いタイプ、ストックの中でも実物資産が多いタイプと金融資産が多いタイプに分かれます。フローが多いタイプの人はいわゆる「高所得」、実物資産が多いタイプを「資産家」、金融資産が多いタイプを「富裕層」と言います。では、それぞれの特徴を見てみましょう。

●高所得はどんなタイプ?

高所得は文字通り所得が高い、つまり毎月の給与や収入が高いタイプの人のことを指します。職業で言うと、会社経営者や医者、弁護士などが高所得にあたるのではないでしょうか。

高所得の人は、毎月入ってくる収入が多いことから、その分消費活動も旺盛なことがあります。しかし、毎月多くのお金が入ってきても出ていくお金が多ければ実はそんなに残っていない、というケースもあるでしょう。なので高所得の人の中には、実は資産はそこまで持っていない、という人もいます。

●資産家はどんなタイプ?

資産家は、ストックの中でも実物資産、つまり不動産を多く持っている人のことを指します。

不動産を持っている人も、投資用の不動産を持っている人と、今住んでいる家の資産価値が高い人に分かれます。投資用の不動産の場合、毎月定期的な収益を生み出しますが、住んでいる家の場合、その資産は収益を生み出すどころか多くの税金が発生します。そのため、住んでいる家の資産価値が高い人が月々の収入も多いかというとそういうことはありません。驚くほど普通の暮らしをしている人もいます。

●富裕層はどんなタイプ?

富裕層は金融資産が多いタイプです。野村総合研究所の定義によると、純金融資産と呼ばれる金融資産(株、債券、現預金など)から、負債を引いたものが、1億円以上ある世帯を富裕層、5億円以上ある場合は超富裕層と定義されています。

資産家と同じく、富裕層であっても消費が旺盛かと問われればそうとは限りません。金融資産が多い場合であっても、同じくその金融資産が収益を生まなければ、決して月々の収入が増えるわけではないからです。

たとえば、ガソリンスタンド店員だったロナルド・リード氏は、倹約をしながら株を買い増すことで、数十億円の資産を築き上げました。彼はこの定義によれば超富裕層ですが、生活は質素倹約そのものだったそうです。

日本に富裕層はどれくらいいる?

では、日本に富裕層はどれくらいいるのでしょうか。野村総合研究所の調査によると、2015年現在、日本の富裕層、超富裕層は、足して約120万世帯と、実は100万人以上が富裕層なのです。しかも、前回調査の2013年時点より、約20万世帯も富裕層が増えているのです。

要因として挙げられるのは、株高です。アベノミクスにより、日本株もここ数年は大きく上がりましたし、世界経済が好調だったことから外国の株式もここ数年は上がっています。こうしたことから、株をはじめとした金融資産の価値があがり、富裕層の数が増えたのです。庶民にはアベノミクスは関係ないと言われたこともありますが、実は恩恵を受けた人も多くいたのです。

自分がなりたい「お金持ち」像をイメージしよう

お金持ちと一言でいっても、高所得の人、資産家の人、富裕層の人と様々な種類の人がいます。もちろん、高所得かつ富裕層の人も多くいるでしょう。また、富裕層は日本に100万人以上います。知らない間に富裕層になっていた、という人もいるかもしれません。

自分がどのタイプのお金持ちなのか、またどのタイプのお金持ちになりたいのか、ぜひイメージしてみてはいかがでしょうか。(提供=JPRIME

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