2019年1月8日11時すぎに小林芳彦さんに直接聞いた最新の相場観と戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

年始3日(木)は、薄商いの中、驚きのストップロス大会となった。しかしその後米ドル/円は、かなり戻した。米ドル/円の日足チャートを見ると、昨年2018年の10月の高値114.55円から先週3日(木)の急落したところの104.87円(チャート上は104.29付近まで下落しているが実際の出会いの値となるのは104.87円のため)で、その2つを結ぶフィボナッチリトレースメントを引いたところが各ポイントとなる。114.55円から104.87円を引くと9円68銭落ちているが、38.2%が108.57円付近だが、ここは先週4日(金)に108.59円を高値に止まったりしているレベルだ。しかし今週に入ってから、このレベルを上回ってきているため、これを超えた場合、次の焦点は半値戻し。フィボナッチの半値となる50%が109.71円付近を指しているため、この付近を今週予想レンジの上値に設定したい。

現在の為替相場の戦略やスタンス

一方上方向に関しては、110円にはそう簡単には戻れないと考えている。105円割れまでのストップは全部ついたため、下を売っていかなければいけない力は相当なくなった。よって、105円や104円台を目指しに行くことも考えづらい。また106円台は本邦輸入企業の買いや機関投資家の買いが出てくることが考えられるため、106円ミドルに今週予想下値を設定したい。戦略だが、イメージとしては上値はまだまだ重く109円や109円ミドルにかけて売れてない人も当然多くいると考えているため、とりあえず、はねたところは売るスタンスで。ただし下は本邦輸入企業などが買いそうなため、利食いはしっかり行ないたい。今週の米ドル/円予想レンジは106.50~109.70円。今週の位置づけとしては急落後の落ち着きどころを探す展開となるだろう。またもう少し長い期間で考えれば、今後もう一段のドルの下値を確認する動きが出てくる可能性はあるとみている。年初来から春先にかけてドルは下値を狙いそうなイメージのため買い下がることなく、ある程度長い期間では売り回転をしていきたい。

小林芳彦
1979年3月慶応義塾大学商学部卒、同4月株式会社協和銀行入行。 外国為替研修生・営業店外国為替業務経験後、1987年から本店資金為替部調査役。 インターバンク(フォワード)ディーラー・カスタマーデスクヘッドなどを歴任後、1989年10月よりクレディスイス銀行(資金為替部長)、1997年クレディスイス・ファーストボストン銀行(シニアセールス)、1998年バイエリッシェ・ヒポ・フェラインス銀行(為替資金部長)、2001年バンク・オブ・アメリカ(為替資金部営業部長)で当局を含め、数十社の法人顧客を担当。「ユーロマネー誌(日本語版)」顧客投票「日本のディーラー・ベストセールス部門」を6年連続第1位、過去7回受賞。「短期為替予測部門」を5年連続第1位受賞。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。