定時に仕事を切り上げるため、集中力を上げて仕事に取り組もうとしても、昼休みを挟んだ午後には眠気に襲われ、思うように仕事がはかどらないという悩みは多くの人に共通しています。そのような状況を改善する鍵となりそうなのは、昼食メニューです。どのような食事を取れば、午後の眠気と闘わずに済むのか、そのメニューを紹介していきます。

血糖値の上下が眠気の敵

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(写真=Elenadesign/Shutterstock.com)

ランチは外食で済ませるという場合は、何を食べるかに注意を払うことで、午後の眠気の根源を絶つことができます。まずは、なぜ昼食後に眠気に襲われるのか、そのメカニズムを理解することが重要です。

食事を摂取すると、血液中のブドウ糖の量が増えることにより、血糖値が上昇します。上昇した血糖値を下げるため、今度は体内でインスリンが分泌されます。血糖値が下がり、ブドウ糖が不足した状態に陥ることで眠気がやってくるとされています。眠気を抑えるためには、血糖値の上昇を緩やかに抑え、分泌されるインスリンの量をコントロールすることで、血糖値の上下の幅を縮めることが鍵となります。

低GI食品をランチに取り入れてみよう

眠気のメカニズムが解明されたところで、その改善に向けて、どのようなランチを食べればいいのかを見ていきましょう。ポイントとなるのが血糖値の上昇度を示す指標であるGI(Glycemic Index)です。それぞれの食べ物にはGI値が設定されており、その数値が低いと血糖値の上昇が緩やかになり、眠気に襲われにくくなるというわけです。

主食として欠かせないご飯やパン、麺類といった炭水化物ですが、残念ながら血糖値が上がりやすい食品でもあります。しかし、炭水化物がないとなかなか満腹感を得られないという人も多いでしょう。同じ炭水化物でもGI値は食品によって大きく異なります。例えば、白米と玄米を比較すると後者の方がGIが低く、パンのケースではフランスパンやベーグルより全粒ライ麦のGIが低いことが分かっています。さらに麺類の中でも、そばは低GI食品として知られています。よって、ランチのセットメニューで白米か玄米が選択できるのであれば、迷わず玄米を選びましょう。

血糖値の上昇をもたらすからといって、炭水化物を取らないという選択肢もありますが、これでは栄養のバランスが崩れてしまうため、GIの低い炭水化物を摂取するほうが賢明でしょう。

糖質を抑えて摂取する一方で、たんぱく質や食物繊維、ビタミンなどの栄養素を積極的に摂取すれば、食後の血糖値の上昇を抑制する効果も期待できます。具体的には、肉や魚、大豆、野菜などです。その中でも、大豆やさつまいも、シイタケやしめじなどのキノコ類、サツマイモは低GI食品の一例として知られています。サイドメニューとして、頻繁に登場する食材ですので、副菜には、こうした食品が使われているものを選択したいところです。

デザートに要注意

GI値に配慮したランチを摂取したご褒美に、食後のデザートに手が伸びてしまいそうですが、まだまだ気は抜けません。果物やデザートには糖質を多く含むものがあり、注意が必要です。せっかくの低GI値ランチも、糖質の多いデザートで台無しになってしまう可能性があります。せんべいやドーナツはGIの高いデザートとして知られています。一方、低GIのデザートの代表格としてはヨーグルト、果物のケースではリンゴやバナナなどが挙げられます。前述のように大豆は低GI食品ですので、大豆を使ったお菓子はデザートには最適でしょう。

ランチの選択肢にちょっとした配慮をして、玄米や大豆、キノコ類などを積極的に取り入れることは、それほどハードルは高くないでしょう。ランチのちょっとした工夫により、午後の眠気から解放され、仕事のパフォーマンスを上げることが期待できます。

文・J PRIME編集部

(提供:JPRIME

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