ヴィンテージマンションとは、築古でも資産価値が維持されている物件のことをいいます。ヴィンテージマンションの条件はいくつかあります。洗練されたなデザイン、充実した物件管理……。これらに加え、絶対条件として「ブランドエリア+希少な立地」が挙げられます。具体的に東京都内だとどのエリアになるのでしょうか。

ヴィンテージマンションが生まれやすい「ブランドエリア」とは

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(写真=Elena Dijour /Shutterstock.com)

注意したいのは、「一時的に人気のマンション=ヴィンテージマンション」ではない点です。トレンドで人気があるマンションは、一時的に値上がりしても、数十年単位の長期スパンで見た時に価格の維持が難しいと言えます。

ヴィンテージマンションを生み出しやすいのは、古くから富裕層が大勢住むような「時代を超えて、一等地であり続けるエリア」です。東京都内でいえば、「港区、渋谷区、千代田区の都心三区」と呼ばれるエリアが該当します。

さらに、この一等地であり続けるエリアの中でも、特に人気の高い「ブランドエリア」を選択すると、資産価値を維持するマンションと出会える可能性が高まります。 ブランドエリアの代表は、赤坂、青山、麻布、六本木などです。

「ブランドエリア+希少な立地」を探せ

さらなる絞り込みをしてみましょう。ブランドエリアの中でも「希少な立地」に絞り込めば、購入物件がヴィンテージマンションになる可能性が高まります。

希少な立地にはさまざまなパターンがありますが、例えば、大使館や邸宅が集中する閑静な住宅街は、付加価値が認められていることが多いです。また、ランドマークの近くというのも強みになります。六本木エリアでも「六本木ヒルズ至近」だと希少価値が上がるといった具合です。

さらに、老舗一流ホテルの近隣にある、有名な庭園や公園の隣地にある、眺望がよい……といった要素も希少価値の源泉になりやすいです。眺望の良い立地にもいくつか種類があり、公園の緑が楽しめる「パークビュー」、ランドマークと夜景が楽しめる「夜景ビュー」、高台から眼下を見渡せる「ヒルサイド」などがあります。

築約40年なのに1億~3億円台の物件も

ヴィンテージマンションの代表的な例を見てみましょう。

数多くのヴィンテージマンションを生み出しているブランドに『ホーマットシリーズ』があります。同シリーズの『ホーマットイースト』(千代田区一番町)は、築約40年の築古にも関わらず、売り出し相場が1億~3億円台といわれます。一般マンションの寿命は築50年~といわれますが、これに関係なく高値をつけています。

『ホーマットシリーズ』は当初、駐在員などの外国人居住者を想定した企画でした。そのため、大使館周辺の閑静な立地となりデザインも外国人が好む重厚感あふれるものになりました。それが価値となり、ヴィンテージマンションであり続けているのです。

「中古or新築」どちらのマンションを買うべきか?

最後に、ヴィンテージマンションの購入方法ですが、「中古」と「新築」どちらを選択するか悩ましいところです。

中古の場合は、すでにヴィンテージマンションとしての地位を固めている物件を買うことが多いでしょう。過去の資産価値が安定している、だから将来もそれが続きやすいと想定できます。ただし、致命的な傷みが発覚した場合などに、価格を大きく下げる可能性も否定できません。

新築の場合は、将来ヴィンテージマンションになる可能性が高い「ブランドエリア+希少な立地」の物件を購入することになります。新築だと「建物の寿命が長い」利点はありますが、本当にその物件がヴィンテージマンションになるかは未知数です。

これらのメリットとデメリットを比較しながら、「中古or新築」を慎重に選択しましょう。ヴィンテージマンションを買いたい人は数多くいるため、「これぞ」という物件に出合った時、スピーディーに決断することも大切です。

文・J PRIME編集部

(提供:JPRIME

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