2019年2月4日8時時点に竹内典弘さんに直接聞いた現在の相場観とFXトレード戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

先週、1月29日(火)~30日(水)に開催されたFOMCでは、政策金利が据え置かれる一方で、通常の声明文とは別の資料が添付された。このなかで、「量的引き締め(=バランスシート縮小)の柔軟化方針」が示唆され、今後保有資産圧縮の休止が視野に入った。リーマンショック後の量的緩和の効果の一部が残ることになり、米ドル/円は急落、翌日にかけ週安値108.49円を示現した。その後は先週1日(金)の米雇用統計の良好な結果を受け、109.58円まで反発、高値圏で週を終えた。

現在の為替相場の戦略やスタンス

今週は中国市場では春節(旧正月)を迎え金融市場は休場、アジア時間は特に動意に乏しい展開が継続するだろう。FOMCでの保有資産縮小ペースの減速や休止の議論開始は、米金利上昇の抑制要因、結果金利低下への経路を意識させやすい。先週末時点で、金利先物市場ではここから2020年末までに0.96回、つまりほぼフルに1回の利下げを織り込んでいる。NYダウが昨年末比で+7.4%の回復をみせるなかでも、この利下げの織り込み水準はほぼ不変で、この先株価が下落に転じた場合、再度利下げ織り込みを加速させてくるだろう。米ドル/円の戻りは限定的とみておきたい。一週間のボラティリティから換算する今週のレンジは、米ドル/円で108.50~110.50円、ユーロ/米ドルで1.1350~1.1550ドル、ユーロ/円で124.00~126.50円を予想している。

竹内典弘
1990年、カナダ系の銀行へ入行し為替ディーラーとなる。HSBCでは米ドル/円のチーフトレーダーを務めるなど20年以上にわたって為替市場の第一線で活躍。現在は個人トレーダーとして自己資金を運用するほか、twitter(@yen20pl)や西原宏一さんのメルマガを通じて情報配信を行なう。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。